日本では65歳以上の高齢者の独居や、高齢者夫婦のみの世帯が増えてきています。

高齢者が高齢者を介護する老老介護の時代を迎え、介護疲労により自殺や殺人といった事件に至るようなニュースも耳にする機会が多くなってきました。誰にも相談できない介護者が1人で問題を抱え、事件に発展してしまったケースといえます。

今後の日本においては、老人ホームの需要がますます増えてきている状況にあります。老人ホームで働く派遣看護師もさらに必要となるでしょう。

しかし老人ホームにあまり触れる機会のない看護師であれば、「老人ホームで勤務する派遣看護師の仕事内容や役割」などについて、具体的なイメージができる方は多くいません。

そこで今回は、知ってそうで知らない「老人ホームの看護師の仕事内容や役割、やりがい」についてお話していきたいと思います。

老人ホームとは

最初に老人ホームとはどのような施設であるのかお話していきたいと思います。

老人ホームには2種類ある

ひと言で老人ホームといわれる高齢者施設は、公共の「特別養護老人ホーム」と民間が運営している「有料老人ホーム」に分けることができます。

「特別養護老人ホーム=十分なサービスが望めないが、料金が安い」、「有料老人ホーム=サービスが行き届いていて、料金が高い」というようなイメージをもっている人もいるでしょう。

しかし近年では老人ホームの需要の高まりとともに、さまざまなタイプの施設が増えてきています。「これが老人ホームなの?イメージしていたのと全然異なる」と思うような、一般的な老人ホームのイメージを覆す立派な施設も多数出現してきています。

また、介護保険制度が改正されたことに伴い、公共の特別養護老人ホームでも居住費と食費は全額自己負担となっています。そのため、有料老人ホームと料金的にも極端な差が無くなってきました。特別養護老人ホームは利用できるサービスや入居する条件により、施設の内容や費用に大きな違いが生じています。

一方、民間の有料老人ホームには、入居者の介護レベルにより、介護サービスを受けることができる「介護付」、介護保険の住宅サービスの利用が可能な「住居型」、自立した生活を目指す高齢者のための「健康型」があります。

それぞれの特徴について詳しく下記に述べていきます。

特別養護老人ホーム(特養)

特別養護老人ホームとは、介護老人福祉施設とも言われています。社会福祉法人や地方自治体が運営しています。入居は先着順ではなく、身体上や精神上に著しい障害をもち、介護レベルが高く、自宅での介護が困難な方からの入居となります。

入居待ちのことが多く、全国では40万人いるとされています。早くて数ケ月、長くて10年以上待たなければ、入居は難しいのが現状です。

特別養護老人ホームでは、ケアプラン(施設サービス計画)に基づき、食事・入浴・排泄などの日常生活の介護や援助、機能訓練などが行われます。利用料金は利用者の所得によるため、家族の負担が少なくて済むという特徴があります。

近年、特別養護老人ホームの傾向としては、個室単位での介護サービスの提供が行われていることが多く、このような場合は別途、個室料金が必要となります。このことを加味することで、民間老人ホームとの料金的な差は少なくなってきています。

【特徴】

・入居対象者は65歳以上で、要介護1~5の認定を受けており、常に介護が必要な状態で自宅での介護が困難である方。

・ほとんどの特別養護老人ホームは入居待ちの状態で、すぐに入居できる可能性は少ない

【入居条件】

要介護3以上

【入居期間】

終身利用可能だが、要支援判定に変更があったり、医療行為が必要と判断され入院したりすれば、退去となる可能性がある

【費用】

入居一時金:必要なし

月額利用料:介護保険で1割負担、居住費と食費込みで5~15万円程度(相部屋か個室かで料金が異なる、また所得による費用減免もあり)

介護付有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護)

食事から掃除、介護サービスにおけるすべてをスタッフが提供する施設のことを「介護付有料老人ホーム」といいます。

具体的な介護サービスの内容とは、施設のケアマネが利用者の状態を見ながら、本人の希望を取り入れた計画を立案し、それをもとにして、スタッフが各種サービスを実施します。

入居者が日々の生活をできるだけ快適に過ごせるようなサービスが充実しており、基本的に個室となっています。レストランやシアタールーム、温泉施設など、まるで旅館やホテルのような快適性をもつホームも存在します。

一方で、入居金がかからない施設、安価で利用できる施設、医療ケアを充実させた施設などもあります。このように有料老人ホームは利用者のニーズに合わせて多様化してきています。

ちなみに「特定施設入居者生活介護」の認定を受けている施設ですので、介護サービスにおける費用は介護保険の利用が可能です。広告などで「介護付」「ケア付」と表示されているのであれば、こちらの認定を受けている証拠です。認定外の施設であれば、介護サービスはすべて自己負担となってしまうため注意が必要となります。

現在日本には2,000施設以上存在し、有料老人ホームといわれる施設の8割を占めています。

特徴】

・24時間管理された中で介護サービスを受けることが可能

・運営が許可されているのは、「特定施設入所者生活介護」の指定を受けている事業者に限られる

・介護度が変化しても、同じホームでの生活継続が可能

・介護サービスの費用は介護保険が適用できる

【入居の条件】

自立、要支援認定・要介護認定を受けている(施設により異なる)

入居期間

終身利用が可能

費用

・入居一時金:0~数万円

・月額利用料:15~35万円程度

・介護保険:1割自己負担

住宅型有料老人ホーム

住居型有料老人ホームとは、食事などのサービスを受けることができる高齢者向けの住宅施設です。上記の「介護付有料老人ホーム」とは異なり、「特定施設入居者生活介護」の認定を受けていません。

そのため、こちらの施設のスタッフが介護サービスを展開することはないため、看護師の求人募集はあまりありません。なかにはサービスの一環として、看護師を配置しているところもあります。

入居者に介護が必要となった場合は、訪問介護や訪問看護といった外部サービスを別に契約する必要があります。施設内で行なわれるサービスは、食事と緊急時の対応だけです。介護度が低いと料金を抑えることができますが、反対に介護度が高いと費用負担が増します。

プールやカラオケ、温泉などの娯楽設備や、共有スペース部分では他の入居者とお茶をする空間を提供するなど、ライフスタイルに合わせた居住スタイルを選択することが可能です。

特徴】

・自立した高齢者の入居が可能

・食事などの家事サービスを受けることが可能

・介護サービスの内容を高齢者自身が決めることができる

・介護の必要性が出てきたら、地域の訪問介護や訪問看護を利用する

【入居の条件】

自立、要支援認定・要介護認定を受けている(原則60歳以上、施設により異なる)

入居期間

終身利用が可能

費用

・入居一時金:0~数万円

・月額利用料:15~35万円程度

・介護保険:1割自己負担

健康型有料老人ホーム

健康型有料老人ホームは、基本的に介護を必要としない自立した生活を送る高齢者を対象とした施設になります。介護の手を借りることはないけれど、独居であることに不安をもっていたり、自立した老後を友人と楽しみたいと考えていたりする高齢者が入居しています。

健康型有料老人ホームは、食事など日常生活に必要なサービスのみ提供されます。注意することは、上記の老人ホームとは異なり、介護が必要となった時点で退去することが条件となっている点です。

こちらも介護スタッフは常駐する必要がなく、看護師の求人ニーズもありません。

特徴】

・自立した高齢者の入居のみ

・食事などの家事サービスを受けることが可能

・介護サービスは提供していない

・介護の必要性が出てきたら、退去となる

【入居の条件】

自立

入居期間

介護が必要となるまで

費用

・入居一時金:0~数万円

・月額利用料:15~40万円程度

老人ホームで働く派遣看護師の仕事内容

上記のように老人ホームには利用者のニーズに合わせて、さまざまな形態があります。それらの形態や施設の規模に応じて、看護師の人数や仕事内容が異なってきます。

老人ホームに必要な看護師の人数

施設の規模は入居者の介護レベルによって異なり、自立した高齢者が多い老人ホームは規模が大きいことが多く、サポートが必要な高齢者向けの施設は50室未満の小規模な施設が多いです。

派遣看護師の求人募集が多い介護付有料老人ホームでは、入居する利用者の人数に応じて看護師の人数が下記のように定められています。

入居者30名までの施設:看護師1名

入居者30~80名までの施設:看護師2名

入居者81~130名までの施設:看護師3名

しかし看護師の配置に関する細かい規定はなく、施設によっては24時間看護師が常駐する必要がないこともあります。

小規模の老人ホームであれば、「看護師は日中1~2人のみ」というところもあります。このようなことから、「日中だけの勤務」という派遣看護師の求人も多くあります。

老人ホームで働く派遣看護師の仕事内容

老人ホームで働く看護師は常勤である場合と、派遣看護師である場合があります。常勤と派遣看護師の仕事内容に違いはありません。どちらの看護師も「入居者の健康管理」を行う看護力が求められています。

入居者は、病院にくる患者とは異なり、老人ホームでは「治療」ではなく「生活」を送っています。老人ホームは、医師の常駐が必要な高齢者病院ではありません。老人ホームには、利用者の病気のことをすぐに相談できる医師がいません。

このため、「いつもより少し元気が無くて、食欲がないようだ」といった小さなサインを見逃さないように注意しなければなりません。高齢者というのは、バイタルサインや外見上からは何も異常がなくても、肺炎や熱中症になっていることが往々にしてあるからです。

老人ホームで勤務する看護師は、入居者の健康状態を観察する役割を、責任をもって行わなければなりません。

他にも利用者の服薬管理、緊急時の医療機関への連絡なども看護師が担当します。有料老人ホームは医療施設ではありません。そのため看護師が行える医療行為は制限があります。医師の指示による看護師の医療行為は下記の通りです。

・インシュリン注射

・褥瘡の処置

・痰の吸引

・中心静脈栄養

・経管栄養

・在宅酸素

・人工呼吸器の管理など

上記の医療行為は「看護師が行ってもよい」とされていることが多いです。また上記の医療行為のうち「経管栄養」と「痰の吸引」の2種類は、看護師ではなく介護スタッフでも、研修を受ければ実施してもよいとされています。

「利用者の緊急時には医師とどのように連絡を取ればいいのか」と不安に思う方もいるでしょう。介護付有料老人ホームでは、「協力医療機関」といわれる病院と協力契約を締結することが規定されています。

実際に「どの程度、医療機関と協力体制をとっているのか」は老人ホームによって異なります。

そのため利用者の緊急時には、看護師を通して協力医に指示を仰ぎます。また協力医療機関は、利用者の血圧などの健康管理面での相談や定期健診、健康相談などを行なう義務があります。

救急対応が行える医療機関と協力契約を結んでいるのであれば、緊急時の対応も早く、老人ホームの利用者であれば優先的に入院させてもらえます。

老人ホームにクリニックを併設して、迅速な対応をとる体制を取っている施設もあります。クリニックの診療科科目は、内科だけでなく、整形外科、脳神経外科といった幅広い分野にわたります。

看護師経験が少なく、日中1人の看護師しか在籍していないような老人ホームである場合は、前述した迅速な対応がとれる施設を探すと心強いでしょう。

老人ホームの看護師は、入居者の体調変化にいち早く気づくために、入居者の話だけでなく、毎日の生活状況や健康状態を把握しておくことが大切です。

老人ホームでのリハビリ

老人ホームでは、入居者ができる限り長い期間、自立した生活を健康に送れるように、身体機能の維持を行うリハビリ(機能回復訓練)を積極的に行っています。

こちらのリハビリプログラムを担当するのは、一般的に理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などの機能訓練指導員です。老人ホームではこれらの職種の配置が1人以上義務付けられています。

下記に、これらの職種の主な役割について記載します。

理学療法士:主に歩行訓練や立ち上がり訓練を行います。生活に必要な基本動作の維持を図ります。

作業療法士:手芸や工作、塗り絵など利用者の興味に合わせて、手先の訓練や認知機能の低下予防、精神面での活性化を図ります。

言語聴覚士:「話す」「聞く」「食べる」といった言語や嚥下機能の維持を図ります。

これらのリハビリプログラムは、これらの職種の人と一緒になって、利用者のサポートを看護師が行うことがあります。また看護師自身が指導訓練指導員になることもあります。指導訓練指導員になる資格というものは看護師であれば必要ありません。

リハビリには集団と個別プログラムがあります。

個人プログラムであれば、転倒予防のための筋力トレーニング、歩行バランストレーニングなどを実施します。これに対し、集団プログラムであれば、全員でゲームや体操を行い、筋力や認知機能の低下を防止します。

個人プログラムは「利用者の目標達成に向けて取り組むことで、モチベーションを高めること」を目的としています。集団リハビリは、利用者同士が刺激し合えるといったメリットがあります。

入院が必要と判断された場合は?

老人ホームの入居者が突然、体調が悪くなったり、ケガをしたりして協力医療機関への入院が必要になることがあります。

この場合、家族で対応するのが原則となります。ただし場合によっては、洗濯物の交換や日用品を医療機関に届ける業務を行うことがあります。

退院後に介護レベルが上がったとしても、一般的に老人ホームに戻ってきます。そのため入院中で老人ホームの利用がなくても、管理費や家賃などは発生します。

また入院が長期に及びそうな場合は、契約解除となることもあります。

老人ホームでの看取り体制は?

近年では、利用者や家族が延命治療を望まず、「老人ホームの自室で最期を迎えたい」とする人のニーズが増えてきています。そこで看取りに対応する老人ホームも出てきました。

看取りに対応する老人ホームでは、「24時間看護師が対応可能であること」「臨終時には立ち合い、死亡確認を行える医師が存在すること」などが条件となります。

看護師は事前に、利用者とその家族、介護スタッフ、ホーム長と話し合い、「延命治療の希望の有無」「急変時への病院への搬送」などの確認を行い、看取りの事前確認書にサインをもらいます。

看取りに際して、利用者にどのようなことが想定されるか、利用者や家族に分かりやすい言葉で説明し、「いつでも事前確認書で確認した内容は変更可能であること」を伝えておくことが大切です。

老人ホームでの看護師の役割

このように老人ホームで働く看護師は、入居者に対する看護だけでなく、入居者やその家族から多くの情報を得て、その情報を医師や介護スタッフに的確に伝える役割を担っています。

老人ホームに看護師が存在するということは、入居者に安心して生活してもらうために重要といえます。看護師としての基本的な能力に加え、利用者や家族との間、スタッフ間の連絡など高いコミュニケーション能力が求められます。

老人ホームで働く看護師の一日

次に、老人ホームで働く看護師の一日について例を挙げてみましょう。

8:30 出勤・申し送りを受ける

9:00 入居者の健康観察を行う

担当となる入居者全員の部屋を回り、バイタルサインの測定を行ったり話を聞いたりして、健康状態を観察する

10:00 協力医の指示に基づく処置を行う

入居者の状態に合わせて、インシュリンの投与、必要であれば痰の吸引などを行なう

11:00 入浴前後の観察

入居者の入浴前後のバイタル確認や健康状態の観察を行う。

12:00 昼食の見守り・食事介助

入居者が誤嚥していないか、食欲はあるかといったチェックを行いながら、食事介助を行う

14:00 レクレーション・リハビリ

レクレーションやリハビリに参加し、健康状態を確認する

15:00 記録

利用者の健康状態に変化はなかったかなど気づいた点について記録をします

16:30 申し送り

日中の状況や夜間に注意すべきことを夜勤スタッフに申し送る

このように老人ホームでの看護とは、いままでの看護師経験を活かして、責任感を持って入居者と関わることができる場です。

老人ホームで働く看護師のやりがい

老人ホームで働く看護師のやりがいは、なんといっても「職種を超えたスタッフどうしが協力しあって、利用者を笑顔にした瞬間」だといえます。

なかには自分の殻に閉じこもり、老人ホームに入居することに反対だった利用者もいます。そのような方に諦めることなく、笑顔で接し続けていたら、「いつのまにか利用者に笑顔がみられるようになった」という意見が多いです。

「人生の終末期を迎えた方に少しでも穏やかな生活を送ってもらいたい」と考え、老人ホームでの看護に携わっている看護師が多いです。

散歩などの際に、利用者からなにげなく「ありがとう」といわれたときには「この仕事をしていて良かった」と心から思えるようです。

他には、利用者と一緒に生活自体を楽しめるようなレクレーションを考えだして、喜ばれたことなど、人生の大先輩からの笑顔を引き出すことで、仕事へのやりがいを感じる人が多いようです。

老人ホームで働く派遣看護師のメリット

では、老人ホームで働く派遣看護師のメリットについてお話します。

他職種との関係について把握できる

老人ホームで働くには、他職種との関係が大切になります。「看護師しか医療行為ができない」などと考え、介護スタッフや看護助手や理学療法士、作業療法士などを下に見るなど、職業で差別してしまうと人間関係に支障をきたしてしまいます。

反対に看護師を下にみる介護スタッフなどもいます。いくらこちらがアドバイスをしても、介護スタッフが結束して聞く耳をもたないような職場もあります。

自分からスタッフと打ち解けようとしても、看護師を完全にシャットアウトしているような職場であれば、早めに他の老人ホームに移ったほうがあなたのためになるといえます。そのような職場はあなた一人の力をもってしても、改善することは難しいです。

その点、派遣看護師であれば契約期間が決まっているため、「人間関係や労働環境の面で辛い」と思っても割り切って働くことができます。

いろいろな老人ホームを渡り歩くので、改善点が見えてくる

「老人ホームの看護師として今後も携わっていきたい」と考える方は、人材派遣会社の担当コンサルタント(エージェント)にその旨を伝えましょう。

ひとつの老人ホームしか知らなければ、経験も一つしかありません。しかし、老人ホームは規模も形態も様々です。この点を利用して、いろいろな老人ホームで看護師の経験をすれば、経験は増えていきます。

老人ホーム看護師の経験が増えることで、次に派遣される職場では「以前働いたことのある老人ホームで良かった点」をアドバイスすることができます。これは他のスタッフにとっても、大変よい影響を与えることができます。

ひとつの職場に長くとどまっていると、その職場のやり方が当たり前になってしまって、間違いや改善点に気づくことが無くなってしまいます。

しかし、様々な老人ホームを渡り歩いている派遣看護師のあなたであれば、労働環境を改善でき、スタッフだけでなく利用者にとっても心地よい環境を提供できる力をつけているといえます。

正職員よりも時給換算すると高いことが多い

老人ホームの正職員看護師の給与は、病院勤務のように緊急事態が多発したり、急患が入院したりといったことがないため、看護師全体の平均給与よりもやや低めです。

厚生労働省の平成26年度の「賃金構造基本統計調査」によると、看護師の平均月収は手当込で約32.9万円、年収にすると約78.2万円、年収にすると約473万円です。

これに対し、老人ホームで働く正職員看護師の年収は、施設によっても異なりますが、約350~450万円程度だとされています。

一方で、「老人ホームで勤務する派遣看護師」の平均時給額は、2,000~3,000円と、「一般の派遣看護師」の平均時給額よりも高めの設定となっています。

この金額は、月に20日間、8時間勤務とすると、2,000~3,000円×8時間×20日=32~48万円ということになります。これを年収で計算すると384~576万円になります。ボーナスなどの手当がなくても正職員の年収を超えていることが分かります。

なぜ老人ホームの派遣看護師の平均時給額が高く設定されているのかというと、その理由として、「介護系の職場における看護師は慢性的に人手不足にあり、緊急で仕事をしてくれる看護師を重宝している」ことが挙げられます。

今後も高齢化社会が加速していくことが予想されますので、老人ホームの看護師の需要は増してくることが分かります。

また老人ホームは、特別養護老人ホームでなければ、民間企業が運営しています。そのため、一般的な看護師の給与体系とは異なることが多いです。看護師免許を保有しているということで、新人でも経験が少なくても基本給を高く設定しているのです。

病棟の派遣の仕事よりも体力的に楽

病棟で派遣の仕事をするとなると、緊急事態も多く、病棟内を走り回って仕事をすることも多いでしょう。その点、老人ホームでは急変の心配は少なくて済むため、病棟で派遣看護師をするより、体力的にきついと感じることはありません。

病院と比較すると、利用者の数も少なく、体調不良で救急搬送になる、という人も少ないです。

また夜勤を行っている老人ホームでは、単発での夜勤派遣を受け入れている施設もあります。そのため、昼はクリニックで働き、夜は老人ホームで夜勤を行うなど、ダブルワークとして利用する人も増えています。

管理人おススメの人材派遣会社

最後に「老人ホームの派遣看護師に興味があるけれど、どこの人材派遣会社が良いのだろう」と思われる方に、当サイトの管理人がおススメする人材派遣会社について紹介します。

できれば2~3社に登録しておけば、仕事が無くて困るということは少なくて済みます。また人材派遣会社によって同じ老人ホームであっても待遇や時給が異なることがあるので、比較の材料にすると良いでしょう。

パソナメディカル

パソナメディカルは、人材派遣会社の中では1985年創業という昔から長く続いている会社です。人材派遣会社の中では、抜群に信頼を置ける会社といってよいでしょう。

また全国規模で展開している上、選べる派遣の求人件数が他社と比較して圧倒的に多いため、「登録はしたものの、全く仕事を紹介してもらえない」というようなことが少なくて済みます。

増設の多い老人ホームは近年求人案件が増加傾向にあり、パソナメディカルでも多くの求人案件があります。

パソナメディカルは、看護師が故意に起こした事故の保険「看護職賠償責任制度」を用意してくれています。こちらは任意になっていますが、自分でこの制度を調べる必要がなく、加入しておくと安心です。

また「看護師の技術に不安が残る」といった新人看護師や老人ホームが新しい領域である人にとっては、無料でE-ラーニング(無料動画研修)を受講できるのも魅力です。

このようにパソナメディカルは派遣スタッフの立場で、さまざまなサービスを展開しているため、登録しておいて損はありません。

看護のお仕事派遣

看護のお仕事派遣もまた、老人ホームの求人案件を多く抱えている人材派遣会社です。「看護のお仕事」という転職サイトの姉妹版のようなものです。

「空き時間を利用して、単発での老人ホームの派遣をもっと経験したい」といった方にとっては、こちらの会社も登録しておくと安心です。せっかくの空き時間ですので、有効に活用するに越したことはありません。

ただし看護のお仕事派遣は、対応するエリアが東京、神奈川、埼玉、千葉になります。このエリアにお住まいの方は、老人ホームの仕事の情報を手に入れることができる「看護のお仕事派遣」に登録しましょう。

MCナースネット

MCナースネットは、慈恵医科大を卒業した医師が設立した人材派遣会社です。パソナメディカルと同様、全国対応になっています。

MCナースネットをおススメする点は、利用者満足度が95%であることと、単発の求人が他社よりも圧倒的に豊富ということです。

地方によって求人案件が少ないのは仕方無いのですが、「全国展開をしているものの首都圏以外の求人はない」ということが無く、地方在住の看護師にとってはチェックしておいたほうが良いです。

他社では、単発の案件自体少ないことが多いのですが、MCナースネットは群を抜いて単発の求人案件が豊富です。MCナースネットはあなたのライフスタイルに合わせて、無理のない範囲で老人ホームでの派遣勤務が可能といえます。

老人ホームでの派遣の仕事を希望しているのであれば、MCナースネットの登録もしておいて損はありません。


看護師転職での失敗を避け、理想の求人を探すには

求人を探すとき、看護師の多くが転職サイト(転職エージェント)を活用します。自分一人では頑張っても1~2社へのアプローチであり、さらに労働条件や年収の交渉までしなければいけません。

一方で専門のコンサルタントに頼めば、100社ほどの求人から最適の条件を選択できます。このとき、病院やクリニック、その他企業との年収・労働条件の交渉まですべて行ってくれます。

ただ、転職サイトによって「対応エリア(応募地域)」「取り扱う仕事内容」「非常勤(パート)まで対応しているか」など、それぞれ違いがあります。

これらを理解したうえで専門のコンサルタントを活用するようにしましょう。以下のページでは転職サイトの特徴を解説しているため、それぞれの転職サイトの違いを学ぶことで、転職での失敗を防ぐことができます。

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