「糖尿病看護認定看護師」に代表されるように糖尿病・内分泌・代謝に関する内科に転職を希望する看護師が多くいます。

「糖尿病での教育入院」と聞くと「患者さんの生活習慣を改善させ、サポートしていくのが看護師の役割」と思われがちですが、それだけではありません。疾患のイメージだけで転職を考えると、採用側はあなたに対し「少し物足りない印象」をもってしまうかもしれません。

糖尿病や内分泌、代謝内科の看護師として転職を成功させたいのであれば、もう一歩踏み込んで、事前にその領域について知っておくことが大切です。

そうすれば面接でも「他の応募者とは一味違う、本当にこの分野に興味をもった看護師」と感じられ、採用に近づくことができます。

そこで今回は糖尿病・内分泌・代謝領域の「医療の動向」や「患者さんの特徴」、「看護の役割」について全体像を述べていきたいと思います。この領域への転職を考えている方は、一読しておくと必ず面接対策や志望動機として役立つはずです。

糖尿病・内分泌・代謝内科の医療の動向

最初に、糖尿病に代表される内分泌・代謝領域についての医療の動向について述べていきます。

「成人病」から「生活習慣病」へ

近年、日本人の健康問題として、発症前・発症後とともに長期間の経過をたどる慢性疾患が増えてきています。

ひと昔前であれば、がんや心疾患、脳血管疾患などの「成人病」の発症や進行は、「加齢によるもの」だと考えられていていました。しかし、現在では食事や運動などの生活習慣が慢性疾患の発症と経過に影響を与えることが明らかになってきました。

つまり、成人が発症しやすい慢性病は「ある日突然発症するもの」ではなく、若年層のときからの食生活や運動、喫煙、飲酒、ストレス、睡眠など「乱れた生活習慣の積み重ねによって発症するもの」なのです。

子どもでも乱れた生活習慣を続けていれば、「成人病」と同じような症状が表れます。

このようなことから「乱れた生活習慣から糖尿病などの慢性疾患を発症する」という事実を理解してもらうために、疾患名称は1996年に「成人病」から「生活習慣病」に変更されました。

名称変更し、生活習慣の改善が叫ばれていますが、依然として生活習慣病を発症してしまう患者さんが増えてきているのが現状です。

情報化社会の中での葛藤

ひと昔前であれば、患者さんは医療の知識に乏しく、何か疾患にかかれば「病院まかせ、医師まかせ」という面がありました。

しかしインターネットなどの普及により、多くの情報が患者さんの耳にも入るようになってきました。その情報が正しいもので患者さんを正しい方向に導き、検査数値など改善がみられるのであれば、問題はありません。

しかし、間違った情報もまた患者さんは受け入れてしまう可能性が高いのです。その情報が「手軽に実践でき、あたかもすぐに結果が出るとうたっているもの」であれば、なおさらです。例えば「〇〇ダイエット。これさえ食べていれば簡単に痩せられる」といった類のものです。

このように、患者さん一人ひとりのライフスタイルや心理的状態は、多くの情報の中で多様化しています。そして生活習慣病の患者さんについても同様のことがいえるのです。

下記の「溢れる情報化の中での看護の役割」の項目に具体的な看護の方法を掲載しましたので参考にしてもらえたらと思います。

医療機関から在宅への移行

内分泌・代謝疾患での急性期においては、的確な医療を施す必要があります。一方で、慢性疾患の代表ともいうことができ、長期にわたる管理が必要となります。

そして、生活の中での食事や運動、休息の取り方、ストレスの対応の仕方、薬物療法の継続などが一人ひとりの患者さんに求められます。

しかし、入院期間の短縮化などからこれらの管理は「医療機関から家庭で」行なわれるようになりました。患者さんは自分の健康を自分で維持し、向上させていかなければならなくなりました。これはヘルスプロモーションという考え方です。

ヘルスプロモーションとは、「人々が自らの健康をコントロールし、改善できるようにするプロセスである」と定義されています。

看護師は看護職に就いている専門家として、患者さんを医療従事者に依存させるのではなく、患者さん自身が主体性をもって健康を管理できるようサポートしていくことが大切なのです。

糖尿病・内分泌・代謝内科の患者さんの特徴

内分泌疾患の多くは、ホルモンを分泌する内分泌腺の機能亢進もしくは機能低下などにより、ホルモン分泌に異常が生じることで発症します。

また栄養を体外から取り入れ、エネルギー反応・体内物質合成で利用し、最終産物を生成する一連のプロセスのいずれかに異常が生じたものが代謝疾患です。

日本における代謝疾患の多くは、遺伝的素因に加え、食生活上の問題や運動不足、糖質代謝・脂質代謝・タンパク質代謝・尿酸代謝などに障害が生じ、身体的・心理的・社会的問題が引き起こされます。

そこでこれらの内分泌・代謝疾患により、患者さんにどのような特徴が生じるのか一つずつ説明していきたいと思います。

身体面での特徴

内分泌系や代謝系は、特定の臓器の機能でなく身体の調節機構として全身の器官系に影響を与えるとともに、それぞれの器官のフィードバック機構(生体の恒常性を維持するために調節する仕組み)により相互に連携しています。

そのため障害される部位は、「特定の器官だけ」ということはほとんどなく、全身に及び多種多様な症状を呈します。

内分泌疾患の多くは、「ホルモンの分泌過剰もしくは分泌不全」により引き起こされます。それぞれのホルモン作用に応じて、病変の存在する内分泌腺とは「全く異なる部位」で症状が出現することもあります。

また糖尿病や脂質異常症などの代謝疾患は自覚症状が乏しく、健康診断などで「検査値の異常」が判明し、病名を告げられることが多いです。

「自覚症状に乏しい」ということは治療開始時期が遅れ、治療に時間がかかるだけでなく、「治療中でも自己中断してしまう人が多い」ことと密接な関係があります。

さらに、内分泌・代謝疾患では、ホルモンの分泌異常および代謝異常により内部環境の恒常性を維持する調節機構が障害され、多くのストレスに対して耐容力が低下しています。

そのため、病原微生物、手術、外傷、薬物、温度刺激、妊娠・出産、人間関係といったストレスに対し抵抗力が弱く、「感染しやすい状態」にあるといえます。また精神的情緒が不安定になりやすく、「急性憎悪を引き起こす可能性も高い」のが特徴です。

急性憎悪は、事故などによる大きな外傷、離婚や死別といった精神的打撃、手術、感染、出産、薬物の服用など、なんらかの多大なストレスが誘因となって起こり、急激に機能不全の状態を生じます。また、治療を自己中断してしまうことも急性憎悪の原因のひとつとされています。

急性憎悪は死に至る危険性もあるため、注意深い観察が大切となります。

心理・社会面での特徴

次に、心理・社会面での特徴について述べます。

内分泌疾患を患う患者さんの中には、疾患のせいで物事を感じたり考察したりする機能にネガティブな変化が及ぶことがあります。

疾患が原因の言動の変化

たとえば、イライラ・緊張・怒りやすい・落ち着きがない・多動などといった、いままでその人が表したことのない言動の変化です。また反対にホルモン補充療法など治療過程で、抑うつ・無感動・無気力・動作緩慢などの気分の変調をきたすこともあります。

私は20代の頃、テレビ業界で働いていました。そのとき、友人のADが内分泌疾患を生じたときも、いままでとは別人のような性格に豹変しました。

ADは看護師よりももっとハードな業界で、女性でも睡眠時間は一日に2~3時間、しかも床で雑魚寝が当たり前でした。いつ会っても、眠たそうにしていた友人がふと「最近、心臓がどきどきして眠れない」とつぶやいたことがありました。

それからというもの、食事をしていたら友人の額から急に大量の汗がポタポタと垂れることがありました。いままで小食だった友人が一回で3人前くらいの大量の食事をとるようになりました。しかし、見た目からも分かるくらい、会うたびにどんどん痩せていったのです。

当時の私はこのような病気について詳しい知識が無かったので「働きすぎじゃない?少し休息とらないと」くらいのアドバイスしかできませんでした。

しかし、友人は常にイライラしており落ち着きがなく、仕事にずっと追われているように動き回っていたため、「医療機関を受診しよう」と思うまでに半年もかかってしまいました。

そしてADの仕事を辞め5年以上治療を受けたのですが改善はみられませんでした。友人は東京にいたのですが、大分県の内分泌専門病院を紹介され、手術を受け回復するに至りました。

このように内分泌疾患の患者さんは、受診までに時間がかかってしまうこともあります。

また代謝疾患のひとつ糖尿病では、低血糖症状は手指の震えや発汗、疲労感のような身体的な症状だけでなく、気分の落ち込みや不幸せな気分、不安などの精神的症状がみられることがあります。

これが高齢者の場合ですと、さらに「いつもとは異なる行動」や「つじつまの合わない行動」、「過度な不安感」や「日常生活動作(ADL:Activities of Daily Living)の低下」などがみられることもあります。

私が受け持った患者さんの中には、低血糖症状のため「夜中に奥さんをいきなり起こして『どうして早くハンカチにアイロンをかけてくれないんだ』と怒り始めた人」「毎夜、幽霊に追われる夢を見るようになった人」「寝汗をかいてうなされ、夜中に目が覚める人」などもいました。

外見の変化による心理状態

内分泌疾患では、ホルモンの分泌異常によって、甲状腺肥大やムーンフェイス(満月様顔貌)、多毛、低身長症・巨人症、先端肥大症など、顔貌や身体の外観が変わり、ボディイメージの低下がみられることがあります。

これらは疾患が原因であると分かっていても、自分らしさを失ってしまうことは、患者さんにとって大きな苦しみとなります。この苦しみは、悩み・悲しみ・怒り・抑うつといったネガティブな症状を伴います。

また代謝疾患では、高血糖が持続することによる体重減少や、エネルギー代謝異常による予期せぬ肥満など、上記と同じように外見に変化がみられることがあります。

しかし代謝疾患の場合は、外見の変化以上に、食事療法・運動療法・薬物療法を生涯に渡って続けなければならない自分に対し、否定的な自己評価を下すようになることがあります。これは特に、青年期・成人期に代謝疾患を発症した患者さんに多い傾向です。

私が受け持った40代後半の男性患者さんの中には、「明日死ぬかもしれないのだから、おいしいものをたくさん食べるほうが本望」「このような病気になったのだから自分なんて価値がない」などのように自己否定的な発言を繰り返す人がいました。

来院前に、「近所のカフェでパフェを3杯食べてきた。いままでで最高の血糖値を出してやる」と自暴自棄になった方もいました。

また、「自分が病気になったことで、家族に迷惑がかかって仕方がない」など疾患に対して罪悪感をもつ人もいます。

このような状況が続いたままでいると、自己尊重の低下となり、前向きに治療を受けることが困難となってしまいます。生活変容の教育で、「油ものも甘いものもダメ」「ごはんも炭水化物だから、積極的にとってはダメ」「運動すること」といった一辺倒のアドバイスだけでは患者さんが主体的に実践することはありません。

患者さんの不安を傾聴しつつ、「今後どのようになっていきたいのか」という解決の糸口を見つけ出し、適切な看護援助を実践していくことが大切になります。

長期間の治療がもたらす負担

内分泌・代謝疾患の多くは、慢性的に経過していくため、長期間にわたり治療が必要となります。この場合、ライフスタイル(生活習慣)の変更を余儀なくされたり、社会的役割の変更をもたらされたりすることもあります。

たとえば、2型糖尿病の患者さんであれば、食事療法、運動療法、経口薬やインスリン療法などの薬物療法を行います。これは生涯に渡って自己管理が必要となります。これは家庭だけの問題ではなく、職場においても仕事時間を調整し食事時間を確保したり、インスリン自己注射の場所を探したりしなければなりません。

これは疾患が社会生活や日常生活においても多くの影響を与えることに他なりません。疾患を発症したことにより、人生の価値観の変化が求められるなど、物理的にも精神的にも大きな舵を取らなければならず、負担が増えることになります。

また「長期に渡り自己管理が必要となる」ことによって、「自分の将来にどのような影響が及ぶのか」といった不安が生じやすくなります。

青年期前後に発症した場合は、「疾患が進学や就職の障害とならないか」「結婚や出産が困難にならないか」「合併症により視力を失うのではないか」「透析を受けるようになったらどう対処したらいいのか」といった漠然とした不安に駆られます。

さらに社会においては、「糖尿病=生活にだらしない人がかかる病気」などの偏見をもたれ、学校や職場などで心的外傷を受けることもあります。

このように患者さんは多大な心的・社会的負担の中で生活していかなければならないのです。患者さんの「心の拠り所」「安心できる場所」として看護師の存在を認識してもらい、「どのような看護を行えば、この患者さんは治療を前向きに考えていけるか」を念頭に置くようにしましょう。

糖尿病・内分泌・代謝内科の看護の役割

最後に、糖尿病・内分泌・代謝内科の看護の役割についてお話します。こちらも前項の「患者さんの特徴」と同様に「身体的な側面」と「心理・社会的な側面」から看護の役割について確認していきたいと思います。

内分泌・代謝疾患の治療は、主に「異常を是正し、正常な身体機能を維持する」ことですが、根本的な治療を行えない疾患が多く存在します。不足するホルモンを直接補充する治療や、ホルモン分泌を促進・抑制する薬物療法、内分泌腺除去手術など、さまざまな治療が行われます。

糖尿病・内分泌・代謝内科へ転職希望の看護師は、これらの疾患の特殊性や治療目的、また患者さんがもつ身体的、心理・社会的問題など幅広い面から考えて行動することが重要です。

身体面での看護の役割

内分泌・代謝疾患のある患者さんは、症状が明らかな場合とそうでない場合があります。どのような場合も、注意深く観察を行い、患者さんの不安や訴えに積極的に耳を傾けることが大切です。

患者さんから訴えがあった場合は、個々の病状に基づいて把握し、必要に応じ症状緩和を図るようにしましょう。

急性憎悪への対応方法

内分泌・代謝疾患を抱える患者さんの看護で注意しなければならないのは、先述した通り「急性憎悪時」です。大きな外傷や妊娠、薬物の服用などの重大なストレスが、病状の悪化をもたらすことがあります。

看護師はこれらのストレスの影響を最小限に留めるよう援助しなければなりません。

妊娠や出産は、担当の医師や看護師と相談し、身体の状態を管理しなから進めていきます。

外科的治療など手術によるストレスの場合は、個々の患者さんの身体状態に応じて、担当医師により事前の管理が行われます。看護師はその必要性について説明し、患者さんからの協力を得られるようにしましょう。

内分泌疾患の急性憎悪時やクリーゼ(機能不全)は第一に予防が大切です。

しかし、急性憎悪やクリーゼが生じてしまった場合は、早急に状態に合わせてホルモンの補充や抑制のための治療、対症療法が行われます。これらの治療が行われることが分かった場合は、準備を整えておくことが看護の役割です。

一方で糖尿病の場合ですと、低血糖や高血糖などの急性合併症を発症する危険性があります。

看護師はこれらの合併症の早期発見に努めるとともに、低血糖時や高血糖性昏睡時の対応について、患者さんやご家族に事前に説明しておくことが大切です。

また自覚症状が出現しないこともあるので、これらの症状が疑われる場合は、血糖値測定や症状観察を行い、必要な治療をすぐに行えるよう準備を整えておくことが重要です。

薬物療法に対する看護師の役割

内分泌疾患の中でも下垂体・甲状腺などの機能低下症や機能亢進症で外科的治療を受けた場合、生涯にわたって「ホルモン補充療法」が行われることが多いです。

ホルモン補充療法では、不足しているホルモンを補うために、厳密な調整のもと薬剤を使用していきます。服薬が不規則であったり自己中断してしまったりすると、急性憎悪を生じ生命の危機的状況に陥ることもあります。

そのため、患者さんとご家族には、医師だけでなく看護師からの充分な説明が求められています。

一方で糖尿病の場合ですと、インスリン依存状態においてはインスリン療法を行わなければなりません。インスリン療法もまた体内に不足するホルモンを補充する治療法です。インスリン療法では、低血糖に注意が必要となります。

このように薬物療法の必要性や方法、薬物の副作用や効果について、患者さんだけでなくご家族にも十分な説明を行い、急性憎悪時にはご家族の適切なサポートを受けられるように環境を整えておくことが大切です。

さらに、薬物療法の効果を確認するためには、定期的な受診が重要です。患者さんの日常生活の一環として、受診行動を組み込めるように援助しましょう。

心理・社会面での看護の役割

最後に心理・社会面での看護の役割について述べていきます。

疾患による気分や行動の変化についてのサポート

内分泌疾患によって、患者さんは気分に変調がみられたり、行動に変化が出現したりすることがあります。疾患の特徴を理解し、患者さんの苦しい立場を理解したうえで看護ケアを行うことが大切です。

あくまでも「気分の変調などは疾患が原因であること、そして疾患をコントロールすることによって、改善されるものである」ことを患者さんに理解してもらい、前向きに治療に取り組めるような援助を行うことです。

たとえば、「病気のことで不安になっているのは自分だけでないか」「自分だけがこのような苦しい思いをしているのでないか」といった過度な不安を抱くことがあります。

このような場合、私はまず落ち着いて話を傾聴できる環境を整えます。そして、「患者さんひとりだけがこのような不安な気持ちになっているのではない」と患者さんに気づいてもらえるように話をします。

他にも「今後の治療に疑問や不安がある」といった場合は、まずは疑問や不安についての話を傾聴します。そして自己管理を続けていれば、将来どのような合併症を予防できるのかを説明します。

「患者さんが自分なりに疾患を受け止め、自分のライフスタイルを変えて、病気とともに前向きに生きていく」のは容易な道ではありません。

患者さんによっては、「ときにはつまずき、そして起き上がり進むものの、あるときは引き返す」など、なかなか前に進めない時期もあるでしょう。患者さんはそのようなとき「自己受容」ができず、孤独で辛い気持ちでいることが多いです。

患者さんの隣にいる看護師が焦らず、長期的視野で看護を行っていくことが大切です。

患者さんが患者さんらしく毎日を過ごせるように、焦らず時間をかけて看護支援をおこなっていくことが、内分泌・代謝疾患に携わる看護師にとって重要なのです。

患者さんが抱える疾患を「自分のこと」として話すことができるようになれば、「具体的にどのような自己管理を行うのがその患者さんにとって最善であるか」を患者さんに伝える好機が到来したことを意味します。

このような時期が来ていないにも関わらず、「自己管理についてのさまざまな情報」を患者さんに提供したとしても、期待するような効果は得られないことが多いのです。

患者さんにいくら有益な情報を提供したとしても、患者さん自身が疾患に前向きになっていなければ、それらを実践することはないからです。常に患者さんの心理状態を把握し、「どのような援助を行えばよいのか」考察してみるようにしましょう。

溢れる情報化の中での看護の役割

インターネットの普及による、さまざまな健康情報が飛び交うなか、患者さんも様々な情報を手に入れます。その中には正しい情報もあれば、間違った情報も多く存在します。

ここでは「患者さんがさまざまな情報に流されそうになったとき」の看護の役割について、具体的な例を挙げてお話してみたいと思います。

私は内科の看護師ですので、糖尿病の患者さんとお話しする機会が多くあります。そのなかで「『〇〇を多く食べていれば血糖は下がる』と聞いたので、やってみようと思います」といったことを耳にすることが多いです。

このとき、医師や看護師が「〇〇を多く食べてもいまの食生活を変えなければ、血糖は変わらないと思うのですが…」と告げても、患者さんは聞く耳をもちません。

患者さんは自分で「せっかく実践できそうな方法」を見つけたにも関わらず、それを否定されてしまっては「慢性疾患と長く付き合っていこうという姿勢を否定されてしまった」と受け止め、慢性疾患に前向きになれなくなるからです。

私はそのような話を聞いたときは、すべてを否定するのではなく、「患者さんに『自分が良い』と思った方法を実践してもらい、『効果がない』と納得するまで」できるだけ見守るようにしています。

そして2~3ケ月経ち、検査数値が悪化の一途を辿るようであれば「〇〇を多く食べるより、バランスのよい食事をしたほうが良いかもしれませんね」とアドバイスをします。

するとそこで患者さんは「あ、そうか」と自分で気づき、少しずつ食習慣を改善していきます。

誰かに言われて無理やり生活習慣を直していくのでは、どこかでひずみが生じてしまいます。まずは「自分で情報を仕入れ、生活を少しでも変えていきたい」とする患者さんの姿勢を認め、見守ることが大切です。

いまの情報社会をうまく利用しつつ患者さんに自分から気づいてもらい、自分で主体的に動けるようになってもらえるような関わりをしていきましょう。

すると、患者さんは「生活を無理やり改善しなければならない」という恐怖感から抜け出せ、「自分で自分の健康を獲得するのだ」と思うことができるのです。

糖尿病・内分泌・代謝内科の看護は面白い

私は糖尿病・内分泌・代謝内科の看護師として、日々さまざまな患者さんと接しています。患者さんが看護師との関わりの中で徐々に行動変容を起こし、結果が表れはじめたときは「看護のやりがい」を感じます。

患者さんは生涯にわたり病気とともに生きていかなければなりません。まだ疾患を充分に受け入れていないときに、いきなり「今までやってきたことをいろいろ制限され、生活習慣を変える」ように言われても、なかなか行動に移すことはできません。

しかし、看護師との関わりのなかで自ら気づくように仕向けていけば、徐々に患者さんの行動に変化がみられてきます。私の受け持つ患者さんに「来月の血糖値の結果、期待していますよ」と声をかけると、「うん、任せておいて」と患者さんは答えてくれます。

もし血糖の結果が悪かったときは、「何が良くなかったのか」を振り返る機会を作り、教えてもらいます。すると大抵の場合、患者さん自身が答を導きだしてくれます。

「きっと夕飯後に甘酒を毎日飲んでいたからね。甘酒は肌にはいいけれど、糖尿病にはやっぱりよくないね。甘酒に糖分はどのくらい入っているか見てみよう。よし、甘酒は週に1回のごほうびくらいに減らすわ」といった具合にです。

この領域に転職を考えているのであれば、是非挑戦して下さい。面白いです。

ただ単に血糖値を測り、医師に伝え、生活習慣を改善してもらうだけではありません。患者さんの力添えとなって、あなたらしい看護を行っていってもらえたらと思います。


看護師転職での失敗を避け、理想の求人を探すには

求人を探すとき、看護師の多くが転職サイト(転職エージェント)を活用します。自分一人では頑張っても1~2社へのアプローチであり、さらに労働条件や年収の交渉までしなければいけません。

一方で専門のコンサルタントに頼めば、100社ほどの求人から最適の条件を選択できます。このとき、病院やクリニック、その他企業との年収・労働条件の交渉まですべて行ってくれます。

ただ、転職サイトによって「対応エリア(応募地域)」「取り扱う仕事内容」「非常勤(パート)まで対応しているか」など、それぞれ違いがあります。

これらを理解したうえで専門のコンサルタントを活用するようにしましょう。以下のページでは転職サイトの特徴を解説しているため、それぞれの転職サイトの違いを学ぶことで、転職での失敗を防ぐことができます。

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