髪を少し染めるだけで、人が受け取る印象は大きく異なってきます。看護師という職業上、髪はまとめておかなければならないので、せめて髪色くらい自分の好みの色に変えたいものです。

そうしたとき、看護師転職の場面で髪色はどのように考えればいいのでしょうか。明るすぎる色が微妙なのは誰でも理解できますが、どうすればいいのか事前に理解しておくことは重要です。

また面接のときは一時的に髪を黒色にしたとしても、「中途採用での転職完了後に明るい色の髪にすればいい」と考える看護師はたくさんいます。そうしたとき、明るい髪色でも問題ない職場なら大丈夫と考えがちです。

しかし、髪色を変えてもいい職場に転職する際であっても注意しておきたいことがあります。そこで、転職時に注意するべき髪色について述べていきます。

求人先での面接の髪色は黒かナチュラルブラウン

実際に転職活動をするとき、常勤でも非常勤(パート・アルバイト)でもあらゆる人が面接を受けます。そうしたとき、面接での髪色は黒かナチュラルブラウンがおすすめです。

ナチュラルブラウンというのは、「髪色を染めたと分かる印象」ではなく、あくまでも自然な髪色にみえるくらいの色のことをいいます。美容院などのヘアカラーチャートでいうとレベル6くらい(1に近づくに従って暗めの色になる)までだと考えておくとよいでしょう。

レベル6とは大体、次の写真くらいの色です。参考にしてください。

黒かナチュラルブラウンにする理由は、看護師に求められるのが「かわいさやカッコよさ、個性ではなく、清潔さや誠実さだから」です。看護師として転職する以上、清潔で誠実にみえるかどうかが最も大切です。

もしナチュラルブラウンでもレベル6を超えた明るさの髪色になると、不潔にみえたり、不誠実にみえたりします。

中には院内規則で、例えば「看護師の髪色はレベル6まで」との規定がある職場があるくらいです。レベル6くらいまでだと「髪色を抑えている」として、転職でも好印象を与えやすいです。

ただ、完全に黒色である必要はありません。中には「ナチュラルブラウンではなく、黒のほうがいい」という人がいます。しかし、あなたは中学生や高校生ではなく社会人です。面接での髪色は絶対に黒でなければならないことはありません。

しかし最初の見た目で好印象を与えるには、節度ある髪色にしておくほうが無難といえます。あくまで自然にみえることが大切です。

美容外科は例外的に髪色やネイルにゆるい

なお病院やクリニック、施設での面接を受ける場合、黒に近い髪色が最適なのは当然だといえます。ただ例外的に、美容外科クリニックへの転職だとあなたの見た目に対する許容度が大きくなります。つまり、ある程度の明るい髪色だったりネイルをしていたりしても問題ないといえます。

ただ髪色やネイルが特に問題ないとはいっても、清潔感がない看護師だと微妙です。

また病院への転職とは違い、美容外科では普通に面接で落とされることが高頻度であります。そのため普段は明るい髪色でネイルをしていたとしても、面接のときくらいは落ち着いた雰囲気にするのが基本です。例えば、以下のような髪色に直します。

完全なる黒ではなくナチュラルブラウンですが、たとえ美容外科への転職であったとしても、特別な理由がない限りはこうした髪色を意識するようにしましょう。

転職後の髪色も黒かナチュラルブラウン

なお転職後の髪色についても、入職して間もないころは、黒かナチュラルブラウンがおすすめです。新しい勤め先で先輩看護師たちは明るめの髪色にしていても、新人看護師が最初から明るめの髪色で職場に来ると受け入れてもらえないことがあるからです。

これは美容外科・美容皮膚科のクリニックでも同様です。いくら美容外科クリニックで明るい髪色が許可されていたとしても、仕事に慣れるまでの最初の数ヵ月は我慢するのが一般的です。

そうしたとき髪色については、明るくするタイミングを考えるといいです。

転職後の髪色の染め直しはタイミングが大切

転職後に髪色を明るめに染め直したいのであれば、タイミングが大切です。髪色について、実際に私が職場で体験した話をします。

私の勤めるクリニックの看護師長は、明るめのブラウンの髪色です。他の看護師の髪色も真っ黒という人は少なく、少しは明るい髪色に染めている人が多い職場です。それを見習って働き始めて3日目に、師長と同じような明るめのブラウンに髪色を染め直してきた新人看護師がいました。

すると一部の看護師から「新人看護師なのに、いきなりそのような明るい髪色はないのでは」と指摘されることが起きました。

中途採用の新人看護師からすると「先輩看護師が明るくしていたのだから、新人看護師の私も明るい髪色にしても構わない」と思いがちです。しかし先輩看護師にとって、「新人看護師がどのような人物か」を読み取る手段は、最初は見た目しかありません。

先輩看護師たちは、新人看護師の見た目から人物像を無意識に判断するのが普通です。そのため「髪色を明るく染めて働き始める」ことで、得なことはありません。

働き始めて間もないうちから「髪色を明るくしていい」と自分で勝手に判断すると、「自分勝手に行動する自己中心的な人物なのではないか」といった憶測を先輩看護師にもたれてしまうリスクがあります。

初めの見た目の印象が悪いと、入職してしばらくの間は人間関係を築くのに無駄に苦労してしまいます。できれば入職してしばらくの間は、仕事を覚えるのに集中するべき時期なので、変な憶測をされる行動は控えましょう。

髪色を変えるのは先輩看護師からのアドバイスのあと

参考までに私の場合、いまの職場に入職して半年くらい経ったある日、休憩中に髪色の話題になったことがありました。そのときに「あなたの髪色は黒だけれど、それはちょっと重くみえる。もう少し明るくしたほうが似合うのではないか」と先輩看護師からのアドバイスをもらいました。

看護師長もその意見に同意したため、私は入職して初めて、本来自分の好みであった明るめのナチュラルブラウンに髪色を染め直しました。明るめのナチュラルブラウンにしていくと、「軽く見えるから、その髪色のほうが似合っているよ」と先輩看護師たちから好評をいただくことができました。

先ほど話しした新人看護師と私は、結果的に同じ明るめのナチュラルブラウンに染めることになったのですが、タイミングが異なりました。

自分で勝手に明るめの髪色に染めてしまうのと、先輩たちのアドバイス(または事前の相談)によって髪色を明るめに染め直すのとでは、周囲の受け入れ方に違いが出てきてしまうのです。

先輩看護師は自分のアドバイスに従って新人看護師が明るい髪色に染めたのであれば、いとも簡単に受け入れてくれます。周囲と良好な関係を築きたいのであれば、髪色を染めるタイミングを見極めたほうが得策だといえます。

仕事ができるようになったときも染め時

もう一つ、染め直しに良いタイミングがあります。それは仕事を覚えて、「あの人には仕事をいろいろ任せられるようになった」と周囲があなたのことを認めてくれるようになったときです。

私の勤める職場では、院長自身が「仕事ができるなら、どのような髪色でも自由よ」といっています。それを聞いて私は、「仕事のできる看護師長だからこそ、明るめのブラウンに染めることができるのだ」と感じました。

院内に髪色に関する規定がない場合、髪色を染めても周囲からとやかく言われないくらい仕事ができるようになれば、自由な髪色に染め直すことができるのです。

ただそれまでは髪色などはあまり気にせず、まずは仕事を覚えるようにしましょう。

目の前にある課題は何か考える

職場によっては、看護師の髪型が規定されていることがあります。このとき髪色を明るくして、おしゃれをしたい気持ちはわかります。

ただ面接時では、髪色は黒かダークブラウンに抑えましょう。これは、美容外科・美容皮膚科のクリニックにて面接を受けるときでも同様です。

一方で、内定をもらえば直後に髪色を明るくしてもいいかというと、そういうわけではありません。中途採用で日が浅いうちから明るい髪色にしてしまうと、無駄に人間関係の構築で苦労するリスクがあります。つまり、得をすることが一つもありません。

髪を明るく染め直し、おしゃれができるのは周囲に認められたときだと考え、まずは目の前にある自分の課題に目を向けましょう。中途採用の求人先へ転職した後、仕事に集中して周囲から認められるようになれば、周囲の看護師と同じような髪色にしても問題ありません。


看護師転職での失敗を避け、理想の求人を探すには

求人を探すとき、看護師の多くが転職サイト(転職エージェント)を活用します。自分一人では頑張っても1~2社へのアプローチであり、さらに労働条件や年収の交渉までしなければいけません。

一方で専門のコンサルタントに頼めば、100社ほどの求人から最適の条件を選択できます。このとき、病院やクリニック、その他企業との年収・労働条件の交渉まですべて行ってくれます。

ただ、転職サイトによって「対応エリア(応募地域)」「取り扱う仕事内容」「非常勤(パート)まで対応しているか」など、それぞれ違いがあります。

これらを理解したうえで専門のコンサルタントを活用するようにしましょう。以下のページでは転職サイトの特徴を解説しているため、それぞれの転職サイトの違いを学ぶことで、転職での失敗を防ぐことができます。

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