良い人材かどうかを見極めるうえで、応募者が提出する履歴書の書き方は重要です。

これらの書類を参考に面接を行うため、採用担当者は提出された履歴書の書き方ひとつひとつを確認し、あなたがどのような人物であるか見抜こうとしています。

反対に、ちゃんとした履歴書の書き方さえ分かっていれば、好印象を抱いてもらうことができるのです。最初のステップである履歴書の書き方について再確認し、採用担当者に好感を抱いてもらい、面接へ有利につなげていくことが大切です。

そこで今回は履歴書の書き方で、採用側にチェックされるポイントについて押さえていきたいと思います。

採用される履歴書の書き方

まずは履歴書の書き方について確認していきたいと思います。

「履歴書の書き方」で採用担当者が確認するポイントについて下表にまとめました。〇を付けた部分は「問題がある」とみなされる個所です。

チェック項目 看護師職務能力 労働意欲 志望意欲 定着性
写真に目力がない
住所に都道府県が記載されていない
学校や前職が正式名称で記載されていない
入学・卒業年度が間違っている
6ケ月以上の不明なブランクがある
待遇面に固執している
志望動機・自己PRの内容が曖昧
汚れや折り目がついている

ときどき履歴書をパソコンで作成して送付する人がいますが、この場合、複数の医療機関へ同時に応募したとみなされます。履歴書は必ず手書きで行うようにしましょう。

字が下手だからと不安になる人がいますが、履歴書は字が上手い下手ではありません。丁寧に書かれている履歴書であれば、患者さんへの対応やケアも丁寧に行えると考えてもらえます。

履歴書はたった紙一枚ですが、仕事への意欲や看護師職務能力など多くのことを読み取ることができる重要な書類となります。そこで、上の表に記載した内容について、さらに深く掘り下げていきます。

写真に目力がない

履歴書で最初に目がいくのが、写真です。履歴書の写真から応募者の仕事への意欲・熱意を感じ取るのです。履歴書でも面接でも、目力がある応募者は、入職意欲・職務遂行能力が高いことが多いです。

反対に、目力のない応募者は入職意欲が低く、いい加減な仕事しかできない恐れがあります。目力がなければ表情も暗くなり、覇気が感じられない写真とみなされてしまいます。

看護師の仕事はチームワークが非常に重要です。覇気のない看護師が職場に一人いるだけで、チーム力は低下し、仕事が思うように運ばなくなります。新人看護師は、職場に新しい風を吹かせる存在を採用したいものです。

このようなことから、写真の目力は非常に重要だといえるのです。

できればスナップ写真ではなく、写真屋でプロに撮影してもらった証明写真を使用するほうが、転職に真剣に取り組む姿勢を表すことができます。

もちろん写真だけで人柄など全てを把握することはできませんが、写真の表情は文字や言葉以上に信ぴょう性をもっています。特に「目は口ほどにものをいう」というように、目力から仕事への意気込みを表すことができます。

明るい表情で、目力のある写真を履歴書に使用するよう心がけましょう。

住所欄に正式名称の記載がない

自分の住んでいる都道府県と応募した医療機関の都道府県が同じだからといって、住所欄の都道府県名を省く人がいます。

履歴書は応募先医療機関に提出する正式文書です。都道府県名を割愛せずに、住民票に記載のある正式な住所を記載することが重要です。

また都道府県だけでなく、マンションやアパート名が書かれていない場合も同様です。志望意欲がみられず、いい加減な仕事を行う人物ではないかと採用担当者に考えられてしまいます。

その他、卒業した学校名や以前勤めていた医療機関名を省略して、「A高校」や「B病院」などと記載している場合も注意しましょう。正式名称で「〇〇県立A高等学校」「〇〇医療法人B病院」などと記載し、志望意欲や労働意欲を表現するようにしましょう。

ちなみに、不採用が続いている人の履歴書は、何度も書かなければならない面倒くささから、「とにかく埋めればいい」という気持ちになり、雑に記載する傾向があります。

とくに住所欄は履歴書のトップに位置しています。履歴書の最初に記入する欄です。入職意欲を込めて、丁寧に書き進めるようにしましょう。

入学・卒業年度が間違っている

「学歴欄の入学や卒業年度は看護師の仕事には直接関係ないから、大体でいいだろう」と入学や卒業年度を確認せずに、履歴書に記載する人がいます。しかし学齢の年度が間違っていれば、その後の職務経歴の年度も全てずれてしまう可能性が高くなります。

一般的には、生まれた年から高等学校は16、専門学校・大学は19を加えた年度が入学した年になります。間違いが無いか、入学年度から卒業年度を計算し、再度確認するようにしましょう。

間違った入学や卒業年度を記載する応募者は、注意力が欠損している恐れがあるとみなされます。看護師の仕事は注意力が非常に重要です。「このくらい大丈夫だろう」と確認せずに行うと、大きな事故につながってしまう恐れがあります。

「入学や卒業年度くらい」と思って適当に記載した結果、採用担当者に間違いが見つけられてしまうと大変です。同じ年代の採用担当者であれば、すぐに間違いに気づくものです。

このような適当な人は、看護業務についたとしても、自分の思い込みや確認不足のまま仕事を進めてしまう傾向にあります。大きなインシデントや医療事故を引き起こす可能性が高いと考えられてしまい、面接までには至らない可能性が高くなってしまうので注意が必要です。

6ケ月以上の不明なブランクがある

もし6ケ月以上のブランクがある場合は、その理由について明確に履歴書に記載する必要があります。

「出産・育児のため」「親の介護のため」「入院・加療のため」「自己啓発のため」などと履歴書に記載しておくと、採用担当者が必要以上に疑うことがなくなります。

なぜブランクについての記載が必要かといえば、「転職活動を繰り返してきたにもかかわらず、それがうまくいっていないのではないか」「何か書けない理由があるのではないか」と採用担当者にマイナスな想像を膨らませてしまう恐れがあるからです。

もし、ブランクの理由が精神的なものを含め健康上の理由であれば、その旨を記載して「本人希望記入欄」や「自己PR欄」に現在の状態を記載しておくとよいでしょう。

育児や親の介護などが理由である場合も同様に、採用後に問題が起こった場合の解決方法について書いておきます。育児であるなら「託児所に預けることができる」、親の介護であれば「施設に入所することができた」などです。

以下に「本人希望記入欄」や「自己PR欄」の記入例を挙げておきます。

【自己PR欄】

整形外科看護師としてキャリアを積んでまいりましたが、腰を痛めてしまい、体力仕事が困難になったため、継続を断念いたしました。現在、休養をとったおかげで腰痛のほうは改善し、医師からも太鼓判を押してもらっています。

そして、以前より興味のあった皮膚科看護師として再スタートを目指すことにしました。いまは通信講座を利用し、皮膚科看護の勉強を行っております。日でも早く、御院の戦力となれるよう日々努力してまいりますので、よろしくお願いいたします。

ブランクが長かったとしても、それを気にするあまり、言い訳や理由を書き連ねたり、自分の看護キャリアを過剰にアピールしたりするのは止めましょう。再スタートを切るための熱意を伝えると良いです。

また事前に通信講座を受けるなど、再就職に向けた準備なども評価のポイントになるので、アピールするとよいでしょう。

待遇面に固執している

履歴書提出という最初のステップで、待遇面に固執している応募者は、給与条件だけで判断して応募している可能性が高いです。

「給与条件など待遇面に固執する」ということは、「今後実力を発揮して仕事ぶりを認められる看護能力が足りないため、入職後の昇給や昇格の可能性は低い」と採用側に思われます。

また条件面だけで入職を希望する応募者は、さらに良い条件の求人が出たら再び転職する可能性が高いとも判断され、好印象を与えることはできません。

たとえ、どのような看護キャリアや実力を兼ね備えている応募者であっても、入職すれば新人看護師となります。そこで再度実績を積み上げて認められていく謙虚さを持っていなければ、「周囲と協力して仕事を行えない」と判断されてしまうでしょう。

どうしても給与交渉を行いたい人は、面接時に転職サイトのコンサルタント(転職エージェント)と同行することをおすすめします。第三者からあなたの看護能力を証明してもらったほうが面接担当者に対して説得力が増し、スムーズな給与交渉を行うことができるからです。

入職後に、給与交渉を行って待遇を上げてもらうのは至難の業です。「まだまだ一人前ではない」といわれると、それ以上の給与交渉はできません。最初から満足いく待遇で働きたい方は、数社の転職サイトに登録して、自分にあう担当コンサルタントを見つけるとよいでしょう。

志望動機・自己PRの内容が曖昧

志望動機・自己PRでは、応募先医療機関にむけた「どのような看護観をもって、患者さんに対応してもらいたいか」という病院理念や看護理念の理解度をチェックされます。

ただし、志望動機に病院理念や看護理念ばかりを中心に書いてしまうと、「これまでの看護経験をどう活かしていくのか」という意欲に欠けるものになってしまいます。

「自分の培ってきた看護経験や看護観と、応募先医療機関の看護理念が一致するからこそ御院にぜひ入職したい」という旨の強い気持ちを書いて初めて、第一希望の応募者とみなされ、入職後の活躍が期待できるのです。

ちなみに、不採用が続いている応募者は、病院理念や看護理念、医療機関の研究がおろそかになり、どの医療機関でも当てはまる志望動機を書く傾向にあります。

絶対に、例文サイトなどに掲載されている志望動機の文章をそのまま引用してはいけません。コピペは、いくつもの志望動機をみてきた採用担当者には、すぐに見抜かれてしまいます。

しかも志望動機・自己PRは履歴書に書いてあっても、面接で再度聞かれる内容です。面接時に、履歴書に記載した内容と異なる志望動機や自己PRを述べてしまうと、採用担当者は「コピペを行ったのではないか」と不信感をもってしまいます。

そうならないためには必ず、自分の言葉を使って「多くの医療機関がある中で、なぜ御院なのか」「自分の強みは何なのか」を書くことが重要です。

また、履歴書にある志望動機や自己PRの欄は小さいです。仕事への情熱を示そうと小さい字でスペースにぎっしり記載する応募者がいます。

しかし、このように自分の言いたいことばかりを詰めて書いてしまうと読みにくいだけでなく、「自分本位の思い込みの強い応募者」として敬遠されてしまう恐れがあります。志望動機や自己PRは、相手の立場になり、要点を簡潔に述べるよう心がけることが大切です。

汚れや折り目がついている

完成した履歴書を再度、確認してください。履歴書に小さな折れ目がついていたり、汚れていたりしないでしょうか。

鉛筆で下書きなどをして、熱心に作成された履歴書かもしれませんが、折り目や汚れが多いと、採用担当者には「(他の求人応募で)使いまわした履歴書」と疑いの目でもたれてしまうことがあります。

信じられないかもしれませんが、不採用が続くと履歴書代や写真代がかさばるため、送り返された履歴書をそのまま次の求人先に送付する非常識な人が実際に存在します。このような履歴書は幾人かの手に渡っているため、汚れていたり、角に折れ目がついていたりしています。

たとえ使いまわした履歴書ではなくても、折り目や汚れがついていれば、同じように常識を疑われてしまいます。履歴書は丁寧に扱わなければなりません。

他の医療機関で不採用になった履歴書を使いまわすような応募者は、「看護の仕事も雑で、熱心に仕事に取り組まない可能性が高い」と判断されてしまいます。

履歴書の汚れや折り目などからも応募者の職務遂行能力や労働能力を読みとられていると考えて、細心の注意を払い、送付することが必要です。

反対に、「この医療機関で看護を行いたい」という真摯な応募者は、履歴書の送付方法も定形外の封筒を使用し、「クリアファイルに入れる」などして、作成した履歴書に折り目がつかないような細かい配慮ができています。

履歴書の書き方は重要

履歴書の書き方ひとつとっても、「転職した後でどのように働いてくれるのか」「患者さんとどのように接してくれるのか」などが分かります。

「この職場でぜひ働きたい」という強い気持ちをもっているのであれば、上記で述べたポイントを一つひとつ確認しながら、履歴書を完成させるようにしましょう。


看護師転職での失敗を避け、理想の求人を探すには

求人を探すとき、看護師の多くが転職サイト(転職エージェント)を活用します。自分一人では頑張っても1~2社へのアプローチであり、さらに労働条件や年収の交渉までしなければいけません。

一方で専門のコンサルタントに頼めば、100社ほどの求人から最適の条件を選択できます。このとき、病院やクリニック、その他企業との年収・労働条件の交渉まですべて行ってくれます。

ただ、転職サイトによって「対応エリア(応募地域)」「取り扱う仕事内容」「非常勤(パート)まで対応しているか」など、それぞれ違いがあります。

これらを理解したうえで専門のコンサルタントを活用するようにしましょう。以下のページでは転職サイトの特徴を解説しているため、それぞれの転職サイトの違いを学ぶことで、転職での失敗を防ぐことができます。

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一つの職場で働き続けるという形態ではなく、3ヵ月や半年など一定期間だけ勤務する派遣看護師という方法も存在します。高時給を実現でき、人間関係のもつれがなく、「派遣が終わった後は長期の旅行に行く」など自由な働き方を実現できます。

派遣看護師で働く

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