「結婚後、妊娠希望だけれど、いまの職場環境だと休みが取りづらく勤め続けることは難しい」「妊娠しても長く働き続けられそうな職場に転職したい」と考えている看護師は多いです。

一般的に看護師の仕事といえば、頻回に鳴るナースコールに走り回り、移乗介助を行い、さらに夜勤や残業、立ちっぱなしの仕事が多く、身体に過剰な負担をかけることが多いです。妊娠していないのであれば多少無理をしても融通は利きますが、妊娠中の精神的・肉体的な負担は切迫早産・切迫流産の危険性が高くなってしまいます。

看護師の切迫流産率は非常に高く、一般女性労働者と比較すると2倍との統計があります。また「看護職員の労働実態調査」によると看護師の切迫流産率は34.3%と、妊娠した看護師の約3人に1人は切迫流産を経験していることになります。

このような事態を予防するためにも、妊娠前から身体に負担の少ない職場や、出産・育児に理解のある職場への転職を視野にいれておくことが大切です。

妊娠希望の看護師にとって、その後の出産・育児というライフステージを迎えた際、どのような職場であれば赤ちゃんを守りながら長く仕事を続けられるのでしょうか。今回は「結婚・同棲して妊娠希望の看護師が出産前に知っておきたい理想の求人先」について述べていきたいと思います。

妊娠希望の看護師が叶えたい理想の職場の条件

看護師である以上、妊娠や出産、育児を行いながら仕事ができる職場を適切な時期に探しておくことが大切です。その場合、これだけは外せない理想の職場の条件は何でしょうか。それは以下の通りです。

  • 妊娠中や育児中の看護師が在籍している
  • 時短勤務や夜勤免除など雇用の種類が豊富
  • 離職率が低い
  • 年間休日数が多い など

看護職は人手不足だといっても、実際に入職してみると出産や育児に理解のある職場は案外少ない場合が多いです。妊娠を告げると、それだけで職場に居づらくなることがあります。妊娠を機に仕事を辞めてしまっては、出産手当金などが支給されず損をしてしまうことになります。

これらのことを回避するためにも、出産しても働きやすい職場を見据えて職場選びを行わなければなりません。その職場選びの条件について、それぞれ確認していきます。

妊娠中・育児中の看護師が在籍している

妊娠中や出産後、育児中のママさん看護師が多く在籍している職場であれば、産休や育休などを効率よく取得した先輩看護師たちの前例があります。

そのため妊娠を告げたとしても、その後出産や育児となっても理解のある働きやすい職場だといえます。例えば、以下は愛知県にある急性期病院の求人です。

もし急性期病棟だとしてもスタッフの妊娠・出産に理解のある職場であれば、椅子に座るなど休憩を頻回にとらせてもらえたり、時短勤務をさせてもらえたりと働き続けやすいのが特徴です。

また妊娠期間だけでなく、育児中の子どもの急な発熱やケガで早退や欠勤などを余儀なくされた場合でも、あなたの状況を理解してもらえ、助けてもらえることが多くなります。

このように育児を経験した人が多ければ、妊娠・育児など不測の事態の対応には慣れています。そのため、急な欠勤でもあまり引け目を感じることなく仕事を代わってもらうことができるでしょう。

時短勤務や夜勤免除など、雇用の種類が豊富

時短勤務や夜勤免除を行ってくれる職場を選べば、妊娠して体調などを考慮した場合でも臨機応変に対応してくれます。例えば、以下のような求人です。こちらは東京にある訪問看護の求人になります。

パートやアルバイト、派遣ではなく常勤で時短勤務の相談ができる求人となっています。このように求人の記載があると、妊娠したときに時短勤務を言い出しやすいため、おすすめです。

その他にも夜勤免除を積極的にアピールしている病院もあります。以下は、大阪にある療養病院の看護師求人です。

夜勤のある職場でも「日勤常勤大歓迎」とアピールしている病院であると、夜勤専従看護師を別に雇用しているため、夜勤が無理な育児中の看護師でも働きやすい職場であるといえます。

時短勤務や夜勤免除を実施している職場の場合、上司や同僚にも妊娠したことを告げやすく、妊娠したとしても時短勤務や夜勤免除を利用して働き続けることができます。

妊娠や出産を考えているのであれば、体力的に無理をしないで済む時短勤務や夜勤免除制度の整っている職場選びをすることが大切です。

看護師の離職率が低い

看護業界に男性が進出してきたといっても、まだまだ女性が大半を占める職場です。その女性の占める職場で離職率が低いということは「女性ならではの妊娠・出産・育児などのライフイベントがあっても、仕事を辞めないで働くことができる職場」という証拠になります。

例えば、以下のように離職率が低いというアピールのある求人を選ぶと良いです。こちらは東京にある保育園での看護師求人になります。

離職率が低ければ、将来的に出産しても長く勤められる求人であることが分かります。離職率をチェックする際には具体的な数値を知っておくと、さらに安心です。

スタッフの離職率が低い医療機関や施設は、妊娠しても周囲のサポートが手厚かったり、出産後も子どもを預かってくれる施設があったりと、女性のライフイベントに理解ある職場が多いです。

反対に離職率が高い職場であれば、「妊娠や出産、育児に理解のある職場」と求人に掲載があったとしても、実状は異なり、子育て中の看護師には働きにくい職場であることが多いです。そのため、妊娠希望の看護師にはあまりおススメできません。

このようなことから転職時には、離職率は必ず確認しておきたいポイントのひとつとなります。

年間休日数が多い

ほかにも年間休日数の多い職場であれば、8時間勤務や夜勤などがあっても体に無理を強いらないで働くことができます。

特にクリニックの場合、平日はもちろん土曜日の午前中も出勤しなければならないところが多く、休日が日曜や祝日しか無い場合があります。木曜日や土曜日といった決まった曜日の午後から休院であっても、午前はいつもと同様に出勤しなければなりません。

以下のように、求人票に掲載されている年間休日数を確認してみましょう。

このようにクリニックであれば、年間休日数が80日にも満たない職場が多く存在しているのです。

例えば、私の勤める職場では木曜の午後は休院です。ただ、木曜日の午後は往診の時間となっており、医師に同行して看護師2名が往診に行き、残りの看護師は院内で掃除などを行います。そのため木曜の午後診察は行っていませんが、半休ではありません。

また、土曜日も午後から休院ですが来院患者数が多くて、診察が終わらないことがほとんどなので、終業時間は14時や15時を過ぎるのが当たり前です。

ただ求人票に「木曜は往診」との掲載があっても、多くの新人看護師は「木曜の午後は半休だと思っていた」と思い込んで入職してきます。新人看護師が事実を知ったときのがっかり感は半端ありません。そのため求人票は思い込みを外して内容を理解しながら、じっくり読み込むことが大切です。

一方で、平日や土曜日、日曜日・祝日も開院しているクリニックでも、職員のことを考えて週に2日休みを取り、年間120日程度の休日を取得できるところも多いです。例えば、以下のような求人です。こちらは東京にあるクリニックの看護師求人になります。

年間120日以上の休みが貰える職場であれば、3日に1日は休日を取れるため身体を休めることができます。もちろん休日数の多い職場のほうが、子どもとの時間を合わせやすい職場だといえます。

結婚・同棲して妊娠希望の看護師に人気の中途採用求人

では、妊娠希望の看護師におススメの転職求人とはどのようなところでしょうか。それは以下のような職場です。

  • クリニック・外来
  • 健診センター
  • 眼科
  • 耳鼻科
  • 美容皮膚科
  • 透析室
  • 高齢者施設
  • 産業看護師
  • コールセンター など

これらの職場に共通する一般的な特徴は、病棟勤務のように体力を使わないで済む点と、時間外勤務などの残業や夜勤のない点です。それぞれについて詳しく述べていきます。

クリニック・外来は予約制だとゆとりがある

クリニック・外来といっても、あまり忙しくないところが良いでしょう。いつも患者さんが多いような人気のあるクリニックは、こまめに休憩を取りにくいため、身体に負担がかかってしまいます。

そこでおすすめなのが「予約制」を採用しているクリニックや外来です。予約制であれば、急患が入って残業することも少なく、決まった時間に帰宅することができます。

完全予約制だと残業がなく、予定通りに働いて勤務時間終了になれば帰宅することができます。

ただ看護師に人気のあるクリニック求人であれば、すぐに採用者が決まり、応募を終了することがあります。

満足いく転職を実現したければ、看護師転職サイトに登録し「予約制のクリニックで、時間通りに帰宅できるのを望んでいる」など希望条件を伝えておくことをおすすめします。すると、あなたに合う求人が出たら、すぐに連絡してもらえて効率よく転職することができます。

健診センター・クリニックは健康な人が来る施設

健診センター・クリニックへ来られる方は、健康な人です。移乗介助などの体力勝負の仕事がないため、妊娠したときにお腹に負担をかける看護業務が少ないだけでなく、内科のように何らかの感染症を患者さんからもらうこともありません。

健診センターでは採血などの看護業務が主な仕事となります。例えば、以下は大阪にある健診クリニックの看護師求人です。

業務内容は採血と問診だけであるため、一般の病院と比べるとはるかに看護業務が少なくて済みます。

ただし、健診センターの仕事も「楽と考えるか、苦と考えるか」は人それぞれです。中には1日に100人以上の採血ばかりを行う業務などを任される場合があります。それを得意としない方は、それだけでストレスを感じてしまうことがあるでしょう。

また、健診クリニックのなかでも一般の労働者を対象としているところは、日曜日に開院していることがあります。その場合、将来的に子どもとの時間を合わせにくいなど勤めづらさの問題の出てくる恐れがあるので注意が必要です。

眼科クリニックは身体の元気な患者さんが多い

眼科クリニックであれば、患者さんは基本的に目の疾患を抱えているだけで、身体は元気な場合が多いです。そのため、移乗などの体力仕事は一般的に少なく、妊娠してもお腹に負担は少なくて済みます。眼科看護師の主な仕事は、検査と外来の補助業務です。

ただし、眼科クリニックでもオペを行っている眼科になると忙しいため求人選びには注意が必要です。中にはクリニックでも入院を受け入れていて、夜勤を行うところがあります。

またオペの介助を任されることになれば、数時間立ちっぱなしの業務であるため、妊娠中の身体には負担となるでしょう。

その点、オペをしていない眼科を選べば、検査が主な仕事となるので比較的長く続ける人が多いです。例えば、以下の眼科求人を参考にしてください。

こちらは神奈川県の眼科クリニックです。オペがなく、体力的に楽であるため、再雇用の年齢上限は75歳までとなっています。こうした眼科を選びましょう。

耳鼻科も元気な患者さんが多い

耳鼻科も眼科と同様、患者さんは鼻か耳の疾患を抱えている来院されているため自立している方が多く、移乗などの体力仕事は少ないのが特徴です。耳鼻科看護師の主な業務は、診療器具の準備・検査の介助・検査道具の片づけ・吸入指導などです。

ただし、規模の大きな医療機関の耳鼻科になるとオペを必要とする重症度の高い患者さんばかりですので、オペ前後の介助で移乗をおこなったり、夜勤をしたりと体力仕事があります。

また耳鼻科クリニックでも来院患者数が多く、忙しい職場であれば、院内を走り回ったり、立ちっぱなしになったりということがあるので注意が必要です。

美容皮膚科クリニックは高待遇で残業なし

美容皮膚科の看護師の仕事は、脱毛・レーザー処置、シミ・シワ治療の介助、点滴や注射、道具の片づけ、カウンセリングなどです。美容皮膚科に来院する人は、皮膚の悩みを抱えている方で若い健康な女性のお客様が多いです。

そのため、多くの仕事は座って行うことができ、一般の病院と比べると体力的に無理がありません。例えば、以下の求人を参考にしてください。こちらは東京にある美容皮膚科の看護師求人です。

給与は36万円からと、一般的なクリニックと比較すると高待遇であることが多いです。そのため美容に興味があれば、美容クリニックを選択肢の一つに加えてみると良いでしょう。

透析室は予約が主で残業が少ない

外科や内科と比較すると透析室での看護は、患者さんの隣に座って行える仕事が多くなります。例えば、以下のような求人があります。こちらは大阪にある急性期病院の透析室での求人になります。

透析室は日勤のみで予約制であるため、残業が少なく夜勤がないのが特徴です。

透析室の看護師の主な業務内容は、患者さんの体重測定・穿刺・機器まわし・機器の片づけ・食事指導などです。妊娠中でも出産後でも体力仕事は少ないため、長く働き続けやすい職場であるといえます。

また透析看護認定看護師などの資格を取得できるため、明確なキャリアアップを目指して仕事をすることができます。

高齢者施設なら有料老人ホームが狙い目

高齢者施設の場合、体力が必要な仕事(移乗・おむつ交換・入浴介助など)は主に介護スタッフが行ってくれることが多いです。看護師は主にバイタルチェック・配薬・与薬・経管栄養・血糖値チェック・入浴前後の医療処置・インスリン注射・軽度の褥瘡処置などが主な仕事です。

特に有料老人ホームでも自立度の高い高齢者しか入所できない施設であれば、介護の必要性がなく肉体労働も少なくて済みます。その他にも、スタッフの人数が多いことを売りにしている高級施設であれば介護スタッフが揃っており、移乗や入浴介助など体力仕事は介護職が行ってくれます。

例えば、以下の求人を参考にしてください。大阪にある有料老人ホームでの看護師求人になります。

業務内容はバイタルチェックや状態観察、服薬管理や通院同行です。月収は29万円からと高収入に設定されていることが分かります。

ただ、このような高齢者施設の求人を探す際に注意したいのは、スタッフの人数が少なくて介護職と看護師の境界線があいまいな施設がある点です。

なかには、介護職の仕事を看護師に手伝わせる職場があります。体力仕事を手伝う職場環境であれば、妊娠中の身体に負担をかけてしまいます。

あまり体力仕事を行わないで済むような職場環境が整っているのか、事前にしっかり情報収集しておくことが大切となります。

産業看護師・企業看護師はデスクワークが多く体の負担が少ない

産業・企業看護師であればデスクワークが主な仕事になります。産業保健師の資格が必要となる場合も多いですが、産業看護師であれば看護師資格だけでなることが可能です。

産業看護師の主な仕事は、企業内での健康診断の実施・健康指導・健康教育・従業員のメンタルケアなどです。企業内の医務室でのデスクワークで、しかも健康な労働者が看護の対象ですので、体力仕事はありません。

例えば、以下のような求人を探すと良いでしょう。こちらは埼玉県にある経験不問の企業看護師の求人です。

健診データー入力や保健指導といったデスクワークが主な仕事であることが分かります。月収は夜勤がない割には高給与であり、昇給率も高いことが多いです。

ただし、このような企業看護師求人は大変レアで、なかなか出回りません。企業看護師求人の多くは看護師専用の転職サイトが案件を抱えているものの、3社以上と複数の転職サイトに登録しなければ転職は難しいのが現状です。

コールセンターはデスクワークが主で人間関係が楽

コールセンターでの看護師の仕事とは、健康相談や緊急時の状況確認など電話でのオペレーター業務です。

電話での対応などのデスクワークが主ですので座って仕事が行え、体力を必要としません。またほとんどの時間を電話業務で過ごすため、看護師にありがちな人間関係のトラブルが少なくて済みます。例えば、以下は東京のコールセンターでの看護師求人になります。

コールセンターはデスクワークになるにもかかわらず、月収が多く、未経験でもOKとする職場が多いため、ハードルが低く、妊娠希望の方にとっておすすめの職場です。

ただし、コールセンターはパートでの求人が多かったり、夜勤コールセンターだったりする求人もあります。コールセンターの夜勤は体力を必要としませんが、求人を見極めたうえで申し込まなければいけません。

妊娠希望を履歴書・面接で伝えなくていいが志望動機は考える

では転職の面接時に「妊娠を希望している旨」を伝える必要はあるのでしょうか。

実際妊娠となると、体調が悪く急に休むことが出てきたり、健診などで時短勤務をしなければならなかったりと、いろいろ職場の負担が増すため、周囲の理解が必要になります。

しかし履歴書や面接の場で、自分から「妊娠を希望しているので、転職を希望しています」という志望動機を答えてはいけません。このような返答では「妊娠・出産・育児で休むことを前提に転職している」と思われ、不採用につながってしまいます。

そこで、単純に「結婚・同棲によって環境が変わったために転職する」ことを志望動機にしましょう。例えば、以下のようになります。

私は以前、内科病棟に勤めていました。前の職場の病棟では看護師一人当たりが受け持つ患者様の人数が多かったことから、内科看護師として看護技術や知識についてはある程度蓄えていると自負できるまでに成長させてもらったと思っています

しかし、このたび結婚を機に、一人ひとりの患者様とじっくり向き合った看護を行い、患者様の笑顔を引き出していきたいと考えるようになりました。

また以前より興味をもっていました循環器看護に携わり、救急時でも患者様のお役に立てるよう、貴院で専門的な看護力を磨いていきたいと思っています

このように妊娠したいことなどには触れず、履歴書や面接などで一般的な志望動機を述べるようにするといいです。

妊娠希望なら結婚・同棲後、早めに転職を考えるべき

なお、結婚後に妊娠を希望しているのであれば、できるだけ早めに育児に理解のある職場へ転職するのが適切です。転職後すぐの妊娠であると、採用側は中途採用で看護師の人手不足を補う計画が崩れるため、どのような職場であってもいい顔をされないことが多いからです。

まずは1~2年と新しい職場で時間をかけて人間関係や信頼関係を作っておいてから妊娠するほうが、職場の協力を得やすいです。

また、妊娠をしてすぐに退職すれば出産手当金を受け取れません。出産手当金とは会社や病院の健康保険組合など社会保険の加入者が対象です。退職して健康保険組合など社会保険に加入していない人や年収130万円以下のパート・アルバイト・派遣看護師などは国民健康保険に加入することとなり、この場合だと出産手当金は支給されません。

そこで結婚後には、早めに育児に理解のある職場へ転職するのが最適です。「看護師の3分の1は切迫流産を経験している」という現実を知っていれば、働きやすい環境の職場へ、適切なタイミングに移っておいたほうがいいのです。

もし、早めに転職した状態で妊娠となった場合、月30万円ほどの給料を得ている看護師であれば、以下のような公的給付金を受け取れるようになります。

制度名 A看護師に給付される金額
出産一時金 一律42万円
出産手当金 65万円前後
育児休業給付金 180万円前後
合計 約290万円

もし早めに転職した状態で妊娠・出産・育児というライフイベントを迎えるようにすれば、公的機関から上記の金額が給付されます。

上記にある出産一時金は国民健康保険(国保)でも社会保険でも、出産時に誰でも支給されるお金です。

一方で、産休や育休中に支給される出産手当金や育児休業給付金は、退職している場合は支払われません。退職せずに、産休・育休を取得すれば、健康保険から出産手当金、また雇用保険から育児休業給付金の両方を受け取ることができるのです。

一般的に産休での出産手当金は、給与の3分の2が支給される計算になります。

先ほどの例でみると、給与30万円であれば一日当たり6,600円となります。産休は98日ありますので、「98日×6,600円=646,800円」という計算になります。

そしてさらに、育休中も産休の手当金と同様に、雇用保険制度の「育児休業給付金」を受け取ることができます。育児休業給付金を受け取れる条件は、雇用保険に加入しており、育児休業をする前の2年間に11日以上働いた月が12ケ月以上あることです。

この条件を満たしていれば、パート・アルバイト・派遣看護師でも問題ありません。

育休の場合、産後180日までは日給換算した賃金の67%、180日以降は50%となり、子どもが1歳になるまで支給されます。

子どもが1歳になるまで「育児休業給付金」が支給されたとすると、これだけでも180万円ほどのお金を受け取ることができます。

このように早めに育児に理解のある職場へ転職していれば、妊娠したからといって退職する必要はなく、290万円程度のお金を受け取ることができるのです。子どもは生まれてから何かと出費がかさむため、働かなくても受け取れるこれらのお金を受給しておくに越したことはありません。

これらのお金を取り逃さないためにも、妊娠・出産・育児の行いやすい職場へ早めに転職したほうがいいのです。

妊娠希望なら口コミ評判のよい転職サイトを利用する

妊娠を希望するのであれば、先ほど述べた条件が整い、あなたの興味のある領域の職場に早めに転職するに越したことはありません。その際に転職サイト(転職エージェント)を活用すると、よりあなたの希望条件に近い中途採用求人を探してくれます。

転職サイトのコンサルタントには、あなたが結婚・同棲前後のタイミングにあり妊娠を望んでいることを正直に伝えておくと安心です。そうすれば、条件に合った100件以上ある求人案件の中から、あなたに最適の求人を探してくれます。また、もし求人が出ていなくても、育児環境の整った病院に直接交渉してくれることもあります。

一方、自分で条件に合う求人を探すとなると3~4件程度しかありません。それでは選択肢が少なくなり、職場が決まっても妥協することが増えてしまいます。

看護師が転職時に転職サイトを利用するのは一般的です。3社以上の転職サイトに登録をして多くの求人の中から、あなたに合った求人を紹介してもらうようにすれば、満足のいく転職につながります。

将来を見据えて転職を行い、安心して妊娠・出産をする

いまの職場が「産休や育休を取得した実績がない」「時短勤務や夜勤免除などの融通がきかない」「年間休日数が少ない」などのように妊娠・出産・育児に理解がなければ、結局長く勤め続けることは難しくなります。

また、新しい職場に転職したとしても、半年や1年といった転職すぐの妊娠は職場に迷惑が掛かるので、避けておいたほうが無難です。

このような場合、やはり結婚前後に将来を見据えて、早めに理解ある職場へ転職したほうが、安心して出産や育児に取り組むことが可能となります。結婚後、転職して2~3年で妊娠するタイミングが理想的です。そうすれば、職場の理解が得やすく、周囲に協力を仰ぐことも楽に行えます。

今回の転職を最後にするためにも、職場環境の整ったところで体力的にも精神的にも無理なく、あなたらしく働けるように行動に移していきましょう。


看護師転職での失敗を避け、理想の求人を探すには

求人を探すとき、看護師の多くが転職サイト(転職エージェント)を活用します。自分一人では頑張っても1~2社へのアプローチであり、さらに労働条件や年収の交渉までしなければいけません。

一方で専門のコンサルタントに頼めば、100社ほどの求人から最適の条件を選択できます。このとき、病院やクリニック、その他企業との年収・労働条件の交渉まですべて行ってくれます。

ただ、転職サイトによって「対応エリア(応募地域)」「取り扱う仕事内容」「非常勤(パート)まで対応しているか」など、それぞれ違いがあります。

これらを理解したうえで専門のコンサルタントを活用するようにしましょう。以下のページでは転職サイトの特徴を解説しているため、それぞれの転職サイトの違いを学ぶことで、転職での失敗を防ぐことができます。

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