看護師に限らず、労働者である限りは「有給休暇消化率の高い職場に転職したい」と考えるのは当たり前です。ただ、看護業界はもともと人手が足りておらず、有給休暇を満足に取れていない看護師が多いのが現状です。

当サイトの管理人である私自身、転職をして仕事内容や人間関係には非常に満足しているのですが、有給休暇を取得しにくいのが職場に対しての唯一の悩みです。

私自身は有給休暇を取りにくいこと以外は働きやすい職場であるため、すぐに転職を考えるわけではありません。しかし、有給を取りづらいことが退職原因のひとつとなり、辞めていったスタッフは多くいます。

やはり労働者の権利である有給休暇を満足に取得できなければ、徐々に職場に対する不満となって蓄積し、再度転職する理由になってしまいます。求人選びの時点で、有給休暇消化率のことまで考えて職場を探すことが大切です。

そこで今回は、私自身の反省を含め、「有給休暇消化率の高い求人を見抜き、満足いく転職を行うにはどうしたらいいのか」について述べていきたいと思います。

有給休暇消化率が高いかどうかはダブルチェックが必要

結論からいえば、有給消化率の高い職場を見抜く簡単な方法は、求人票に「有給休暇消化 100%」などと記載のある職場を見つけることです。例えば、以下は神奈川県の病院求人ですが、「有給休暇消化 100%」と明確な記載があります。

このように有給休暇消化率の高い医療機関に就職したいのであれば、事前に有給休暇消化率を求人票などから確認しなければなりません。

このことは当たり前だと思われるかもしれません。しかし大半の応募者は求人を探す際、給与やボーナス、福利厚生、年間休日数など他の希望条件ばかりに目がいって、有給休暇消化率については後回しにしていることが多いのです

特に、前の職場で積極的に有給休暇を取得できていた場合であると「取得できるのは当たり前」と思い込みがちになります。そのため、職場選びの際に有給休暇消化率に目がいかないことが多々起こるのです。

また求人票に「入職後6ケ月を過ぎたら、有給休暇を10日間付与する」などの求人票の記載をみると、「なるほど、入職して6ケ月継続して働けば、無条件で有給休暇が貰えるのだ」と考えてしまう人がいます。

しかし、実際に働いてみると異なることが非常に多いのです。まずは、求人票に明確な有給消化率が記載してあるかどうか、確認することが大切です。

・希望する医療機関の職員にも有給消化率を確認する

有給休暇消化率を確認するもうひとつの方法としては、実際に働いている知り合いの職員に有給休暇消化率について実情を聞いておくことです。そうすれば、「求人票の記載通り」ということで安心できます。

直接そこで働いている職員に確認を取らなければ、求人票に「有給休暇消化率 100%」とあっても、まったく内情が異なることは多々あります。

求人票に記載されている有給休暇の書き方には、特に規定がありません。医療機関によってそれぞれ有給消化率の掲載方法は違い、求人票に有給休暇消化率100%の記載があるからといって、必ずしもそのとおりであるとは限らないのです。

例えば、「有給休暇取得率が高い」と求人記載があったとします。しかし、ただ「高い」だけでは、どの程度かはわかりません。有給休暇を3日程度しか取得できていないにもかかわらず、隣の医療機関の有給休暇消化率0%と比べると高いだけかもしれません。

そのため、「高い」というのは、どのくらいの消化率であるのか具体的な数値を知る必要があります。なかには有給休暇消化率50~60%でも「高い」と表現している求人があるからです。

さらに「実際に有給休暇消化率が100%」だとしても、計画休暇といって雇用主(病院側)の都合で有給休暇を無理やり消化させられていることもあります。

この計画休暇というのは、例えば、外部の講習会や研修会への参加や学会への出席など、プライベートとは異なる時間を強制的に有給休暇として計上しているケースです。

他にも、有給休暇消化率 100%と求人記載があっても、実際に入職すると有給休暇はまるで取得できず、不満を漏らすと「それは10年以上も前のことで、そのときは看護師の人数が充足していた。いまは仕方がない」といわれた私の知人の看護師のケースもありました。

また「長年勤めているママさんナースしか、有給休暇取得を認めていない職場もある」というケースを聞いたこともあります。この場合、独身ナースの有給休暇消化率ではなく、求人票にはママさんナースたちの有給休暇消化率を掲載しているのです。

看護師の転職業界では「有給休暇をくれない」ことが、このように当たり前のようにまかり通っているのです。そのため本当の有給消化率を知りたければ、事前の緻密な情報収集が非常に重要なのです。

入職した後で、「転職前と話が違う」と分かっても、入職したばかりでは、そのことを言い出すことはもちろん、職場自体を改善させることはほとんどできません。

そのため、事前に必ず情報収集を行うようにしましょう。もし、希望する職場に知り合いの看護師がいないのであれば、転職サイトの担当コンサルタント(転職エージェント)に情報収集をお願いするのです。

担当コンサルタントであれば、以前転職を成功させた看護師とコンタクトをとって、有給休暇消化率の実情を聞いてくれます。転職サイトを利用しないで、満足のいく転職になる可能性は低いのです。

このように希望する求人の有給休暇消化率は、「求人票」と「実際に働いている職員」の両方からのダブルチェックが必要です。そうすれば、働きやすい職場環境であるかどうかは簡単に分かります

有給休暇日数と有給休暇取得率は別物

次に有給休暇日数と有給休暇取得率について述べます。求人票に有給休暇日数が記載してあっても、実際に有給休暇が取得できるかどうかは別物です。

私の勤める職場の求人票には「半年後から10日間の有給休暇が取得できる」との掲載があります。しかし、実際に何十年も勤続年数のある看護師であっても、「トータルで数日間しか有給休暇を貰ったことはない」と話していました。

次のグラフを見てください。

引用:2013年度看護職員労働実態調査

こちらは、看護職員の有給休暇の取得状況について述べたものになります。この調査によると、看護師の有給休暇取得日数は8.86日で、さらに有給休暇取得日数が5日以下の割合は31.4%にも及びます。

この調査は勤続1年未満の新人看護師は除かれており、長年勤務してきた看護師が対象となっています。長年勤務している看護師の有給休暇であれば10日間とはいわず、それ以上あるはずです。しかし、これらの看護師の3人に1人は有給休暇を5日も満足に消化できていないのが現状です。

また、看護師の年齢が若年層になればなるほど、有給休暇は取得しづらいというデータもあります。以下は、有給休暇を全く取得できていない看護師の割合です。

引用:2017看護職員の労働実態調査結果報告

若年層の看護師になると、「有給休暇が欲しい」とは言い出しにくいということもあって、なかなか取得できる状況にはないのです。そのため、いくら有給休暇日数が付与されているからといって、実際に取得できるかどうかは別問題になります。

転職の際は、有給休暇日数だけでなく、有給休暇取得率も考慮して職場探しを行わなければ、休みづらく働きにくい環境に身を置くことになってしまいます。

・有給休暇取得率を甘く見てはいけない

「給料が高く、待遇が良ければ、それほど有給取得率が高くなくても気にならない」とする人がいるかもしれません。しかし、有給取得率の低い医療機関は、他の休暇にも厳しい可能性が高いです。

他の休暇とは、産休や育休、介護休業、病休、生理休暇、子の看護休暇などです。労働者に当たり前の権利である有給休暇でさえ渋るのに、他の休暇の受け入れが寛容ということはまずありえません。きっと高い確率で、他の休暇に関しても、あまりいい顔はしないでしょう。

いまは「休暇は必要ない」と思っていても、いずれ「子の看護や介護など、家族の面倒を看たい」と休暇を希望する日が来るかもしれません。休みたいときに休める職場環境にあることは非常に重要なのです。

・有給休暇日数は何日あるか

では、有給休暇日数は何年働けば、何日付与されるものなのでしょうか。以下のグラフが正社員の有給休暇の付与日数になります。

引用:有給休暇の付与日数 – 厚生労働省

有給休暇は、労働基準法によって入職後、6ケ月経過すると10日与えられ、継続勤務1年経つごとに1日加算され、3年6ケ月以後になれば、さらに2日ずつ加算されます。6年半働けば毎年20日間付与されることになっています。

ただし法律上、年間20日以上はつかない決まりになっています。

・新人1年目だと、有給休暇はいつから取得可能?

では、新人1年目の看護師であれば、有給休暇はいつから取得可能でしょうか。新人1年目であれば、上記のグラフからもわかる通り、半年後からになります。

「新人1年目は有給休暇が半年勤続しなければつかないので、それまでは休めない」と息が詰まりそうになってしまうことがあるのではないでしょうか。

もし規模の大きな病院であれば、新人1年目は慣れない仕事に加え、新しい環境でストレスが溜まりやすいといえるため、6~10月の中でも早めの時期に夏季休暇を3~5日程度貰えることがあります。そのため、ほとんどの新人1年目の看護師は、他の休暇と組み合わせて1週間前後の休暇を取ります。

例えば、以下は静岡県のある総合病院の職員の休暇についての記載です。

総合病院などであれば、福利厚生が整っていることが多く、新人看護師でも利用できる休暇は有給休暇(この表では年次有給休暇)以外にも、家族休暇や看護休暇などがあります。これらの休暇を上手に利用することが大切です。

・有給休暇は買い取り可能か

では、使わなかった有給休暇を雇い主である病院に買い取りをしてもらうことは可能なのでしょうか。原則として、病院が有給休暇を買い上げることは法律上、認められていません。

そもそも有給休暇とは、労働者が心身ともにしっかり休んで、疲れを回復させ、意欲をもって働けるように促すものです。雇用主が看護師を休ませずに、その代わりに金銭を支給するというのであれば、有給休暇制度の目的に反することになります。

そのため、有給休暇を買いあげてもらうことはできません。できるだけ有給消化するに越したことはないのです。

ただし、個人病院などなかには就業規則などに、有給休暇の買い取り制度について記載しているところがあります。その場合は、使いきれなかった有給休暇を買い取ってもらうことが可能となります。

もし、使いきれなかった有給休暇について何らかの措置をとってもらいたい場合は、まずは就業規則を確認してみるとよいでしょう。

就業規則に有給休暇についての記載がない場合でも、もしかすると有給休暇を買い取ってくれる場合もあるため、とりあえずは上司に確認してみることをお勧めします。

・退職時には有給休暇の消化を行う

では、「使わなかった有給休暇を消化してから退職したい」とする場合であれば、どうでしょうか。

この場合、雇用主はあなたが希望する日まで有給休暇を付与しなければなりません。そうなると、2年間一度も有給休暇を使わなかった場合であれば、雇用主はあなたに最大で40日間の有給休暇を与えなければならないことになります。

退職時にあなたの有給休暇消化の要求に病院側が対応しなかった場合、基本的に違法となってしまいます。しかし、40日間もの有給休暇となると、雇用主は実質2ケ月もの間、働いていない労働者(あなた)に賃金だけを支払わなくてはいけなくなります。

そのため、そのような申し入れをすると、雇用主はあまりいい顔をしないでしょう。しかし、この申し出を受け入れなければ雇用主は違法となります。

退職時に有給休暇をうまく消化できるように、退職日や引継ぎなどの仕事を全部決めたうえで、計画的に有給休暇のことについて上司に申し出るようにしましょう。

規模の小さな医療機関は有給休暇を取得しづらい

看護業界は有給休暇を取得しづらい職場が非常に多いです。もともと看護業界は人手不足のため、有給休暇にはあまり寛大ではありません。さらに、それが規模の小さな医療機関で、ぎりぎりの人数で仕事を回しているとなると尚更です。

私の勤めるクリニックは多聞にもれず、有給休暇を取得しづらい環境にあります。先代の院長のときから「スタッフが有休休暇を取得する」という概念が無かったそうです。

数十年前に、スタッフが一丸となって「有給休暇をくれないのは困る」と院長に伝えたことがあるそうです。すると、院長は「有給休暇はあってないようなもの。他の病院でも有給休暇はありません」と強めの口調で言い切りました。そのときの院長は、まるで取りつく島もなかったと看護師長が言っていました。

もちろん「有給休暇を使って、この日を休みたい」と伝えると、院長は大変嫌な顔をしながらも、しぶしぶ了承してくれます。ただし、子どもの運動会や卒業式、親の施設入所日など、どうしても休まなければならない特別な日に限ります。

このように有給休暇を取得できないことはないのですが、大変言いづらいのが実情です。

クリニックというところは院長が一国一城の主ですので、「できるだけ院長の機嫌を損ねず、気持ちよく働きたい」と職員の誰もが思っています。

そのためクリニックの場合、院長が有給休暇取得に積極的でなければ、非常に取りづらいのが現状です。私の勤める職場では、有給休暇は勇給休暇(勇気をだして院長にいわなければ取れない休み)だと揶揄するスタッフもいるくらいです。

年配の先輩看護師が「退職時に余った有給休暇を全部消化したいけれど、特に言いづらい」といっていました。それは退職金に直結するからです。私の勤める職場では、「退職金額は他のスタッフに絶対に言ってはいけない」と口止めされているため、誰も退職金額について知りません。退職金は特に院長の気持ち次第です。

もし退職前に有給休暇取得が認められ、無事に休暇をとることができたとしても、「有給休暇で休んだ分、退職金を減らされてしまうのではないか」と疑心暗鬼に陥ってしまいます。そのため、軽々しく「退職時に余った有給休暇を消化したい」と言えないのです。

また、私たちが有給休暇を取得しづらい理由がもう一つあります。それは、院長の有給休暇の許可が下りたとしても、他の看護師に休んだ看護師の穴埋めをしてもらわないといけないことです。

私の勤める職場は午前(8:00~15:00、1時間休憩あり)と午後(12:00~18:00、休憩なし)の二交替勤務で、ぎりぎりの人数で仕事を回しています。休む看護師の勤務を引き受けた看護師は、午前と午後の勤務を続けて働く(8:00~18:00、休憩1時間半)ことになります。

もともと「来院患者数が多く、体力的に大変」という理由で二交替にしているのに、「代打要員として一日出勤するのは疲れる」というのは職員全員が分かっています。そのため休まなければならなくなって、誰かに「一日仕事に出てほしい」とお願いするのは大変気が引けます。

このように規模の小さな医療機関では、「院長個人の采配が大きいこと」と、「自分が休む代わりに他の看護師に一日出勤してもらわなければならないこと」から、病棟より有給休暇を取得しにくいのです。

・「有給休暇を取りづらい」と労働基準監督署に訴えても無駄

私の勤める職場では「有給休暇を取得しづらい」という理由で、30代や40代の子育て世代の看護師が立て続けに退職したことがありました。退職が続くと、残っている看護師に仕事の負担が重くのしかかってきます。

そこで私は職場に内緒で、労働基準監督署に電話で相談したことがありました。この職場で長く働いていきたいからこそ、決死の思いで伝えました。

私は労働基準監督署の職員に「有給休暇を取れないことはないけれど、『有給休暇が欲しい』というと、院長に嫌な顔をされるので有給休暇が取りづらい」と伝えました。

すると職員の答えは「あなたの職場は有給休暇を取得できないわけではない。有休休暇を申請して断られて始めて、こちらで対処できる。そうなれば言ってきてほしい」というものでした。

つまり「建前上でも、申請をすれば有給休暇を取得できる環境にあるため、問題はない」ということです。院長が嫌な顔をする云々は関係がないのです。

労働基準監督署の職員は「一応、もっと有給休暇を取得しやすい環境を提供するように院長に電話で伝えてはみる」といってくれ、後日その職員から院長宛に電話がかかってきました。

私は内心ドキドキしながら、その動向を見守っていたのですが、現状は何も変わりませんでした。

このようにクリニックはぎりぎりの人数で仕事をこなしていて有給休暇を取得しにくい職場が多いため、転職前に有給休暇消化率を確認しておくことが大切です。

そして最初から「有給休暇の取得のしやすい職場で働くに越したことはない」ということが分かりました。

パートでも有給休暇を取得できる

では、パートの場合ではどうでしょうか。「パートだと有給休暇を取得できない」と考える人がいます。しかし実際には、パートでも有給休暇を取得できます。

パートとは、「常勤ではなく、週に30時間未満で、週4日以内もしくは、年間216日以内で働いている人」のことをいいます。あなたの働き方がパートに該当している場合、次のグラフを参照して有給休暇の日数を確認してください。

出典:労働基準局監督課

このグラフの読み方ですが、例えば、週に3日、6ケ月勤務した場合、8割以上出勤していれば、5日の有給休暇が付与されます。ちなみに、雇い入れからの勤務期間は、試用期間も含まれます。

常勤と同様にパートも有給休暇を取得できるので、求人に応募する前にパートの有給休暇消化率について確認を取っておくと安心できます。

・派遣看護師も有給休暇を貰える

派遣看護師の場合も、6ケ月以上継続して勤務していて、8割以上出勤していれば、有給休暇をもらえます。派遣看護師として働く場合は、雇用先は派遣会社になりますので、有給を付与するのは病院ではなく、派遣会社です。

たとえ複数の派遣先で勤務したとしても上記の規定を満たしていれば、問題なく有給休暇を貰えます

常勤の看護師より、派遣看護師のほうが「6ケ月以上働いたので、有給休暇を欲しい」と言いやすく、その申し出を受理してくれやすいのがメリットといえるでしょう。派遣看護師として働く前に、有給休暇の取得条件を確認してみるとよいでしょう。

・夜勤専従看護師も有給休暇を貰える

では、夜勤専従看護師の場合の有給休暇はどうなるのでしょうか。もちろん夜勤専従の看護師も日勤の看護師と同様に、有給休暇を取得できます。

夜勤専従看護師の場合、日本看護協会は「夜勤専従は心身ともに疲弊が激しい勤務」として、次のとおり上限を月144時間と定めています。

引用:公益法人 日本看護協会

あなたの夜勤専従看護師としての勤務回数は何回あるでしょうか。

多くの場合、夜勤専従であると勤務時間が16時間勤務であるため、月に9回の夜勤が上限(9回 × 16時間/回 = 144時間)ということになります。もちろん、雇用条件によっては夜勤回数をもっと少なく設定しているところもあるでしょう。

勤務期間が6ケ月以上で、さらに全労働日の8割以上継続して勤務していれば、有給休暇は全労働者に付与されるものです。これらの条件をクリアしているのであれば、夜勤専従であっても有給休暇は取得できるので、雇用主に確認してみるとよいでしょう。

また、なかには人手不足を理由になかなか有給休暇を取得させてもらえない職場があります。忙しい時期であると、雇用主は時季変更権といって、有給休暇を取得する期日を変更できる権利をもっているため、希望日に有給休暇をもらえないことがあります。

しかし、常時人手不足であることを理由に有給休暇を取得できない場合は、時季変更権は行使できず、労働基準法違反となります。

夜勤専従看護師への転職を考えている場合は、有給休暇の消化率や夜勤の拘束時間、夜勤回数などの雇用形態を確認し、働きやすい職場を見抜くことが重要です。

大学病院・総合病院は有給休暇を取得しやすい

大学病院や総合病院の場合、全看護師の見本となる働き方を推進しているところが多く、ワークライフバランスを重視している傾向にあります。有給休暇は入職初年度から20日間付与されている病院があり、長期休暇を取得しやすい環境にあるといえます。

ただ、大学病院・総合病院の場合は、時間外労働が多いため、長期間の休暇を取得できたとしても、普段が忙しく過酷な労働環境に晒されています。また、中にはワークライフバランスを推進しているといいながらも、まるで実行していない病院もあります。

総合病院への転職を考えている場合、病院の就労環境評価・認証サービス機関であるNPO法人イージェイネットなどで第三者評価を受けた「働きやすい病院」を選ぶとよいでしょう。

この第三者評価で認定を受けた病院であれば、職員の働きやすさについて具体的な行動を起こしている病院だといえます。

・年の途中で大学病院へ転職した場合

では年の途中で、大学病院へ転職した場合の有給休暇の付与日数はどのようになっているのでしょうか。

以下は岡山大学付属病院の有給休暇日数付与日数です。

転職初年度から20日の有給休暇を貰えますが、採用された月に応じて、日数が異なるので注意が必要です。もし11月に入職した場合であると、有給休暇は3日間しかありませんが、翌年1月になれば、20日間の有給休暇が与えられます。

その年に使わなかった有給休暇は、20日を限度として翌年に繰り越すことができるため、1年の有給休暇日数は最大で40日間取得することが可能です。この有給休暇をうまく利用すれば、2ケ月間の長期休暇を取得することができます。

大学病院に勤める私の友人は看護師2年目の冬に有給休暇を含めた2ケ月間の休暇を貰い、アメリカに語学留学に行きました。このように、仕事のときは仕事に集中し、プライベートはプライベートで長期間十分に休むという働き方を実現できるのが、大学病院や総合病院などに勤めるメリットだといえます。

・準公務員であれば、有給休暇は取得しやすい

国立大学付属病院や独立行政法人病院機構などの職場であれば、公務員ではありませんが、公務員のときの名残があり、給料や待遇、福利厚生など公務員に準じた基準を設けています。

そのため、準公務員(みなし公務員)として、有給休暇を取得しやすい職場環境にあるといえます。このような職場の場合、看護師の人数が充足している職場が多く、有給休暇を早めに申請しておけば、ほとんどの場合、承認してもらえるので安心です。

有給休暇消化率の高い求人へ転職しよう

私の勤める職場では有給休暇消化率は非常に低く、今後も変わることはないでしょう。この点を除けば、仕事はやりがいがあり、人間関係も良好であるので、勤め続けることができています。

ただ、「もっと有給休暇を取得しやすい職場環境にあれば、早期に退職してしまう看護師が減るのに」とも、感じています。

給与や福利厚生、仕事内容、人間関係などの他にも、有給休暇消化率を職場選びの条件に加えると、満足いく転職につながっていきます。長く勤められる職場で、あなたらしく働けるよう最善を尽くすことが大切です。


看護師転職での失敗を避け、理想の求人を探すには

求人を探すとき、看護師の多くが転職サイト(転職エージェント)を活用します。自分一人では頑張っても1~2社へのアプローチであり、さらに労働条件や年収の交渉までしなければいけません。

一方で専門のコンサルタントに頼めば、100社ほどの求人から最適の条件を選択できます。このとき、病院やクリニック、その他企業との年収・労働条件の交渉まですべて行ってくれます。

ただ、転職サイトによって「対応エリア(応募地域)」「取り扱う仕事内容」「非常勤(パート)まで対応しているか」など、それぞれ違いがあります。

これらを理解したうえで専門のコンサルタントを活用するようにしましょう。以下のページでは転職サイトの特徴を解説しているため、それぞれの転職サイトの違いを学ぶことで、転職での失敗を防ぐことができます。

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